共通テスト(公民) 過去問
令和8年度(2026年度)追・再試験
問5 (公共,倫理(第3問) 問5)
問題文
次の場面の会話文を読み、後の問いに答えよ。なお、会話と問いの生徒Gと生徒Hは、各々全て同じ人物である。
場面2 生徒Gと生徒Hは、倫理の授業後、次の会話をしている。
G:倫理の授業では、様々な「他者」の説明があったね。なかでも自立的な個人を強調する西洋近代のd 人間観では、そうした「私」とは区別されるものが「他者」と呼ばれるということに、なるほどと思ったよ。
H:そうだったね。もちろん「私」にとっての他者ということもあるけれど、「私たち」にとっての他者という話も興味深かった。
G:「私たち」の社会や共同体という視点から他者を見るってことだよね。
H:そうそう。例えば、古代ギリシアのe ポリスを構成する市民にとっては、他のポリスから来た人たちや奴隷が他者になるわけだし。
G:文化の異なる人も他者だと考えられるね。
H:うーむ。ポリス内部の他者同士でさえも、コミュニケーションが難しそうなのに、言葉や文化が違う他者って、わかり合うのがもっと難しそう。やはり他者と理解し合うのは、根本的に無理だと思うけどな。
G:まあ、そんなに悲観的にならなくてもいいんじゃない?私はペットの犬や猫ともわかり合えると思っているよ!
H:そうかなぁ…。わかり合えるかどうかはともかく、人間を「私たち」とすると、f 人間以外の動物も他者ということになるかな。
G:そうなるね。面白いなぁ。
下線部eに関して、次の文ア・イは、ポリスと市民についてのアリストテレスの考えを述べたものであるが、どちらも誤りである。ただし、それぞれの文中の下線を引いた二つの語句の一方を訂正すれば、どちらかの文は全体として正しいものになる。その文はア・イのどちらであり、どのように訂正すれば、正しい文になるか、最も適当なものを後の選択肢のうちから一つ選べ。
ア ポリスの成立にとっては、友愛と正義は不可欠だが、有用性に基づく友人同士では、お互いの信頼が揺るぎないため、正義は不要である。
イ 幸福は、名誉を追求して生きることでもたらされるので、さまざまな生き方の中でも、政治的生活は最も優れている。
場面2 生徒Gと生徒Hは、倫理の授業後、次の会話をしている。
G:倫理の授業では、様々な「他者」の説明があったね。なかでも自立的な個人を強調する西洋近代のd 人間観では、そうした「私」とは区別されるものが「他者」と呼ばれるということに、なるほどと思ったよ。
H:そうだったね。もちろん「私」にとっての他者ということもあるけれど、「私たち」にとっての他者という話も興味深かった。
G:「私たち」の社会や共同体という視点から他者を見るってことだよね。
H:そうそう。例えば、古代ギリシアのe ポリスを構成する市民にとっては、他のポリスから来た人たちや奴隷が他者になるわけだし。
G:文化の異なる人も他者だと考えられるね。
H:うーむ。ポリス内部の他者同士でさえも、コミュニケーションが難しそうなのに、言葉や文化が違う他者って、わかり合うのがもっと難しそう。やはり他者と理解し合うのは、根本的に無理だと思うけどな。
G:まあ、そんなに悲観的にならなくてもいいんじゃない?私はペットの犬や猫ともわかり合えると思っているよ!
H:そうかなぁ…。わかり合えるかどうかはともかく、人間を「私たち」とすると、f 人間以外の動物も他者ということになるかな。
G:そうなるね。面白いなぁ。
下線部eに関して、次の文ア・イは、ポリスと市民についてのアリストテレスの考えを述べたものであるが、どちらも誤りである。ただし、それぞれの文中の下線を引いた二つの語句の一方を訂正すれば、どちらかの文は全体として正しいものになる。その文はア・イのどちらであり、どのように訂正すれば、正しい文になるか、最も適当なものを後の選択肢のうちから一つ選べ。
ア ポリスの成立にとっては、友愛と正義は不可欠だが、有用性に基づく友人同士では、お互いの信頼が揺るぎないため、正義は不要である。
イ 幸福は、名誉を追求して生きることでもたらされるので、さまざまな生き方の中でも、政治的生活は最も優れている。
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問題
反映中…
共通テスト(公民)試験 令和8年度(2026年度)追・再試験 問5(公共,倫理(第3問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
次の場面の会話文を読み、後の問いに答えよ。なお、会話と問いの生徒Gと生徒Hは、各々全て同じ人物である。
場面2 生徒Gと生徒Hは、倫理の授業後、次の会話をしている。
G:倫理の授業では、様々な「他者」の説明があったね。なかでも自立的な個人を強調する西洋近代のd 人間観では、そうした「私」とは区別されるものが「他者」と呼ばれるということに、なるほどと思ったよ。
H:そうだったね。もちろん「私」にとっての他者ということもあるけれど、「私たち」にとっての他者という話も興味深かった。
G:「私たち」の社会や共同体という視点から他者を見るってことだよね。
H:そうそう。例えば、古代ギリシアのe ポリスを構成する市民にとっては、他のポリスから来た人たちや奴隷が他者になるわけだし。
G:文化の異なる人も他者だと考えられるね。
H:うーむ。ポリス内部の他者同士でさえも、コミュニケーションが難しそうなのに、言葉や文化が違う他者って、わかり合うのがもっと難しそう。やはり他者と理解し合うのは、根本的に無理だと思うけどな。
G:まあ、そんなに悲観的にならなくてもいいんじゃない?私はペットの犬や猫ともわかり合えると思っているよ!
H:そうかなぁ…。わかり合えるかどうかはともかく、人間を「私たち」とすると、f 人間以外の動物も他者ということになるかな。
G:そうなるね。面白いなぁ。
下線部eに関して、次の文ア・イは、ポリスと市民についてのアリストテレスの考えを述べたものであるが、どちらも誤りである。ただし、それぞれの文中の下線を引いた二つの語句の一方を訂正すれば、どちらかの文は全体として正しいものになる。その文はア・イのどちらであり、どのように訂正すれば、正しい文になるか、最も適当なものを後の選択肢のうちから一つ選べ。
ア ポリスの成立にとっては、友愛と正義は不可欠だが、有用性に基づく友人同士では、お互いの信頼が揺るぎないため、正義は不要である。
イ 幸福は、名誉を追求して生きることでもたらされるので、さまざまな生き方の中でも、政治的生活は最も優れている。
場面2 生徒Gと生徒Hは、倫理の授業後、次の会話をしている。
G:倫理の授業では、様々な「他者」の説明があったね。なかでも自立的な個人を強調する西洋近代のd 人間観では、そうした「私」とは区別されるものが「他者」と呼ばれるということに、なるほどと思ったよ。
H:そうだったね。もちろん「私」にとっての他者ということもあるけれど、「私たち」にとっての他者という話も興味深かった。
G:「私たち」の社会や共同体という視点から他者を見るってことだよね。
H:そうそう。例えば、古代ギリシアのe ポリスを構成する市民にとっては、他のポリスから来た人たちや奴隷が他者になるわけだし。
G:文化の異なる人も他者だと考えられるね。
H:うーむ。ポリス内部の他者同士でさえも、コミュニケーションが難しそうなのに、言葉や文化が違う他者って、わかり合うのがもっと難しそう。やはり他者と理解し合うのは、根本的に無理だと思うけどな。
G:まあ、そんなに悲観的にならなくてもいいんじゃない?私はペットの犬や猫ともわかり合えると思っているよ!
H:そうかなぁ…。わかり合えるかどうかはともかく、人間を「私たち」とすると、f 人間以外の動物も他者ということになるかな。
G:そうなるね。面白いなぁ。
下線部eに関して、次の文ア・イは、ポリスと市民についてのアリストテレスの考えを述べたものであるが、どちらも誤りである。ただし、それぞれの文中の下線を引いた二つの語句の一方を訂正すれば、どちらかの文は全体として正しいものになる。その文はア・イのどちらであり、どのように訂正すれば、正しい文になるか、最も適当なものを後の選択肢のうちから一つ選べ。
ア ポリスの成立にとっては、友愛と正義は不可欠だが、有用性に基づく友人同士では、お互いの信頼が揺るぎないため、正義は不要である。
イ 幸福は、名誉を追求して生きることでもたらされるので、さまざまな生き方の中でも、政治的生活は最も優れている。
- アの文は、下線部「友愛と正義」を、「有用性と正義」に訂正すれば、全体として正しくなる。
- アの文は、下線部「有用性に基づく」を、「互いの善を願う」に訂正すれば、全体として正しくなる。
- イの文は、下線部「名誉を追求して生きる」を、「人間の徳に即して活動する」に訂正すれば、全体として正しくなる。
- イの文は、下線部「政治的生活」を、「観想的生活」に訂正すれば、全体として正しくなる。
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この過去問の解説 (1件)
01
「次の文ア・イは、ポリスと市民についてのアリストテレスの考えを述べたものであるが、どちらも誤りである。ただし、それぞれの文中の下線を引いた二つの語句の一方を訂正すれば、どちらかの文は全体として正しいものになる」とあります。
「それぞれの文中の下線を引いた二つの語句の一方を訂正すれば、どちらかの文は全体として正しいものになる」ということから、一つ以上は正しいものがあるということです。
正しいものが分かると、問題検討が楽になります。
では「下線部eに関して」とありますが「下線部e」とは「ポリスを構成する市民」です。
「ポリス」とは「街」と考えてください。
厳密に言うと違いますが、問題検討のうえで便宜上そう考えましょう。
「下線部eに関して、次の文ア・イは、ポリスと市民についてのアリストテレスの考えを述べたもの」つまり、ポリスについてアリストテレスが私見を述べているのです。
まず「ア」から検討していきます。
「ポリスの成立にとっては、友愛と正義は不可欠だが」が正しいのは検討するまでもありません。
「有用性に基づく友人同士では、お互いの信頼が揺るぎないため」とありますが「有用性に基づく友人同士」とは利害関係に基づいてお付き合いしている人です。
そうした人同士で信頼が揺るぎないこともあるかもしれませんが、必ずしもそうとはいえません。
よって「有用性に基づく」が誤っています。
次に「イ」を検討していきます。
「幸福は、名誉を追求して生きることでもたらされるので」とあります。
「名誉」とは社会的地位のことを言います。
つまり、社会的地位を追及することです。
では社会的地位を追及することが幸福なのかといわれたらそうではありません。
社会的地位を追及することは幸福になるための手段なのであって、社会的地位を追及することが幸福ではありません。
よって「名誉を追求して生きる」が誤っています。
次に「政治的生活は最も優れている」
ポリスというのは街なので「私」と「他者」がいます。
ポリスの全員が幸せになるということは難しいかもしれませんが、なるべく多くの人が幸せになるためにはルールが必要です。
そのルールを破った人を罰することも必要です。
そういう意味で「政治的生活は最も優れている。」というところは誤っているとは言えません。
「友愛と正義」は正しいので訂正する必要はありません。
よって正答ではありません。
「有用性に基づく友人同士」では「お互いの信頼が揺るぎない」とは必ずしも言えませんが「互いの善を願う」つまりお互いがお互いにとって最も良いことを追及するような関係であればどうでしょう。
信頼が生まれますよね。
よって「互いの善を願う友人同士では、お互いの信頼が揺るぎない」となれば正しくなります。
正答です。
「人間の徳に即して活動する」とは簡単に言うと善い行いをするという事です。
善い行いをすることも名誉を追及して生きるのと同じ、幸福になるための手段であって、善い行いをすることが幸福になるというわけではありません。
よって正答ではありません。
「政治的生活」は誤っているわけではないので訂正する必要はありません。
よって正答ではありません。
「ア」「イ」はアリストテレスがポリスについてどのように考えたかということですが「友愛と正義は不可欠」というところが正しいのは検討するまでもないでしょう。
「有用性に基づく友人同士では、お互いの信頼が揺るぎない」は誤っていても「互いの善を願う友人同士では、お互いの信頼が揺るぎない」とすれば正しいことは検討しなくても分かるでしょう。
知識がなくても問題文をよく読めば回答できる問題です。
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