大学入学共通テスト（公民） 過去問
令和5年度（2023年度）本試験
問42 (倫理（第2問） 問4)

不適当です
 

「人の心を、安易に信じては危ない」という文章は、

相互的な愛情の重要性を説いた仁の説明には合いません。
 

適当です。

思いやりは、愛の一形態と考えることができます。

「私が弟に思いやりを持って接すれば、弟も私に思いやりを返す、

この思いやりが「仁」だよ。」この文章のとおりです。

不適当です。
 

「私が友人を思いやって友人も私を思いやる、愛に満ちた間柄が「仁」だよ。」

この文章だけなら適当ですが、

その前に欲望から脱するという前提の記述があるため、仁の説明には合いません。

また、「人間の私利私欲は、厳しくつつしまねばならない」は、

伊藤仁斎が批判していた朱子学の「存心持敬」という教えのことです。
 

不適当です。
 

「人間の上下関係の秩序を重んじ」という文章は、

相互的な愛情の重要性を説いた仁の説明には合いません。

また、この文章は、伊藤仁斎が批判していた朱子学の学者林羅山が説いた

「上下定分の理」という教えのことです。

不適切

レポート内には『仁斎は「仁」について、「我よく人を愛すれば、人またよく我を愛す」と説いている。』とあるので、「人の心を、安易に信じては危ない」は不適切になります。

適切

伊藤仁斎とは、江戸時代に活躍した儒学者になります。伊藤仁斎は人間関係を育むなかでは、嘘偽りのない心として「誠」が重要であるとしました。

不適切

『人間の私利私欲は、厳しくつつしまねばならない』という考えは、朱子学における「存心持敬」に該当します。

不適切

「人間の上下関係の秩序を重んじ」に関しては、朱子学における「上下定分の理」に該当します。