共通テスト(公民) 過去問
令和8年度(2026年度)本試験
問22 (公共,倫理(第6問) 問3)
問題文
N:ここに来たのは久しぶりだね。道路が拡張され、風景が一変して驚いた。
O:ここの道路拡張に関しては、本当に必要なのかと疑問が投げかけられていたし、a元からいた住民の移転も問題になっていたよ。
N:この辺にあったb木もたくさん伐(き)られてしまった。
O:それも無視できない問題だね。樹木を住み処(か)とする生き物は多いし…。今日ここに来たとき、鳥の声が聞こえなくて寂しい感じがした。それに、ニュースで知ったけど、特に葉を茂らせた木は、暑さ対策や二酸化炭素の吸収に役立つから、c気候変動対策に貢献するんだって。
N:なるほど、人間の都合で大量に草木を取り除くことには問題があるんだね。それで思い出した。父が、生態系への配慮からd農薬を使わずに野菜を育てていて、面白いことを言っていた。忙しくてしばらく畑に出られないと、早く草取りに来てくれって畑が呼ぶんだって。
O:畑が呼ぶってどういうこと?
N:もちろん畑が話すわけじゃないよ。草が伸びて野菜が困っているかもしれないという思いを、父は、畑が呼ぶ声と言っているのだと思う。
O:でも、抜かれる草だって生きているわけだよね…。野菜を守るために草を取るのは良いことに見えるけれど、道路拡張のための樹木伐採も、野菜栽培のための草取りも、人間の都合を優先しているという点では同じじゃないの?
N:うーん、むやみに除草剤を使うのだったら話は別だけど、父の畑の草取りは、人間の都合しか考えていない道路拡張とは違うんじゃないかな。むしろ、父は父なりに、e人間と自然との共生を考えているのだと思う。
下線部cに関連して、大気環境への人為的な介入を気候・気象制御技術という。現在、人工雲の生成による酷暑の抑制、人為的な海上降雨による豪雨災害の被害の低減などが研究されている。次のア〜エの意見は、そうした気候・気象制御技術の影響として実際に指摘されている可能性を述べた上で、その可能性がはらむ懸念を説明しようとしたものである。これらア〜エの四つの意見のうち、説明として適当なものを全て選んだとき、その組合せとして正しいものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
ア 気候・気象制御技術は、自国の大気環境の制御により経済的な利益をもたらす可能性がある。これを「共有地の悲劇」の観点から考えると、自然環境という共有資源から一部の国だけが利益を得ることで、他の国々との間で格差が生じるという悲劇が起こらないよう、注意しなければならない。
イ 気候・気象制御技術は、他国の大気環境への介入によりその国に被害や損害を与える可能性がある。これを「ThinkGlobally、ActLocally」の観点から考えると、この技術が生み出す、国境を越える問題については、国際政治の場で国家間の問題として慎重に対応しなければならない。
ウ 気候・気象制御技術は、気候・気象への介入により地球環境に長期的な影響を与える可能性がある。これを「世代間倫理」の観点から考えると、介入の意図を超えてもたらされる長期的な影響など、未来世代に対して生じ得る責任を自覚しなければならない。
エ 気候・気象制御技術は、人間にとって快適な気候や大気環境を実現する可能性がある。これを「生物多様性」の観点から考えると、人間以外の生物種の存続を脅かすような開発利用とならないよう、注意しなければならない。
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問題
共通テスト(公民)試験 令和8年度(2026年度)本試験 問22(公共,倫理(第6問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
N:ここに来たのは久しぶりだね。道路が拡張され、風景が一変して驚いた。
O:ここの道路拡張に関しては、本当に必要なのかと疑問が投げかけられていたし、a元からいた住民の移転も問題になっていたよ。
N:この辺にあったb木もたくさん伐(き)られてしまった。
O:それも無視できない問題だね。樹木を住み処(か)とする生き物は多いし…。今日ここに来たとき、鳥の声が聞こえなくて寂しい感じがした。それに、ニュースで知ったけど、特に葉を茂らせた木は、暑さ対策や二酸化炭素の吸収に役立つから、c気候変動対策に貢献するんだって。
N:なるほど、人間の都合で大量に草木を取り除くことには問題があるんだね。それで思い出した。父が、生態系への配慮からd農薬を使わずに野菜を育てていて、面白いことを言っていた。忙しくてしばらく畑に出られないと、早く草取りに来てくれって畑が呼ぶんだって。
O:畑が呼ぶってどういうこと?
N:もちろん畑が話すわけじゃないよ。草が伸びて野菜が困っているかもしれないという思いを、父は、畑が呼ぶ声と言っているのだと思う。
O:でも、抜かれる草だって生きているわけだよね…。野菜を守るために草を取るのは良いことに見えるけれど、道路拡張のための樹木伐採も、野菜栽培のための草取りも、人間の都合を優先しているという点では同じじゃないの?
N:うーん、むやみに除草剤を使うのだったら話は別だけど、父の畑の草取りは、人間の都合しか考えていない道路拡張とは違うんじゃないかな。むしろ、父は父なりに、e人間と自然との共生を考えているのだと思う。
下線部cに関連して、大気環境への人為的な介入を気候・気象制御技術という。現在、人工雲の生成による酷暑の抑制、人為的な海上降雨による豪雨災害の被害の低減などが研究されている。次のア〜エの意見は、そうした気候・気象制御技術の影響として実際に指摘されている可能性を述べた上で、その可能性がはらむ懸念を説明しようとしたものである。これらア〜エの四つの意見のうち、説明として適当なものを全て選んだとき、その組合せとして正しいものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
ア 気候・気象制御技術は、自国の大気環境の制御により経済的な利益をもたらす可能性がある。これを「共有地の悲劇」の観点から考えると、自然環境という共有資源から一部の国だけが利益を得ることで、他の国々との間で格差が生じるという悲劇が起こらないよう、注意しなければならない。
イ 気候・気象制御技術は、他国の大気環境への介入によりその国に被害や損害を与える可能性がある。これを「ThinkGlobally、ActLocally」の観点から考えると、この技術が生み出す、国境を越える問題については、国際政治の場で国家間の問題として慎重に対応しなければならない。
ウ 気候・気象制御技術は、気候・気象への介入により地球環境に長期的な影響を与える可能性がある。これを「世代間倫理」の観点から考えると、介入の意図を超えてもたらされる長期的な影響など、未来世代に対して生じ得る責任を自覚しなければならない。
エ 気候・気象制御技術は、人間にとって快適な気候や大気環境を実現する可能性がある。これを「生物多様性」の観点から考えると、人間以外の生物種の存続を脅かすような開発利用とならないよう、注意しなければならない。
- アとイ
- アとウ
- アとエ
- イとウ
- イとエ
- ウとエ
正解!素晴らしいです
残念...
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