大学入学共通テスト（公民） 過去問
令和4年度（2022年度）本試験
問11 (＜旧課程＞現代社会（第2問） 問3)
問題文
高校3年生に向けて、校長先生が夏に講話を行った。次の夏の講話の一部を読み、後の問いに答えよ。
夏の講話の一部
高校生活もあと半年です。卒業後の新しい環境での学びに期待を膨らませている人もいるでしょう。学びに区切りはありません。高校で学んだa 科学的なものの見方や考え方、課題探究の方法は、大学で取り組む学問の基礎となるものです。大学では、皆さんの日頃の興味や関心、長く抱いていた疑問やこれまでの独自の経験などが学びでいかされ、独創的な知見につながり得ます。自分らしさが発揮され、b アイデンティティの感覚を得られることにもなるでしょう。
ただし、新しい環境で授業についていくことに精一杯になったり友人と関係を深められなかったりして不安になることもあるかもしれません。うまくいかないときに、c 自分を守る心の働きによって、とりあえずの心の安定を得ることもあるでしょう。うまくいかない原因を考えて、具体的に対処努力をすることも大切です。環境に適応しようとする過程での様々な経験もまた学びにつながります。
下線部cに関して、その一つである「防衛機制」の例として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。
夏の講話の一部
高校生活もあと半年です。卒業後の新しい環境での学びに期待を膨らませている人もいるでしょう。学びに区切りはありません。高校で学んだa 科学的なものの見方や考え方、課題探究の方法は、大学で取り組む学問の基礎となるものです。大学では、皆さんの日頃の興味や関心、長く抱いていた疑問やこれまでの独自の経験などが学びでいかされ、独創的な知見につながり得ます。自分らしさが発揮され、b アイデンティティの感覚を得られることにもなるでしょう。
ただし、新しい環境で授業についていくことに精一杯になったり友人と関係を深められなかったりして不安になることもあるかもしれません。うまくいかないときに、c 自分を守る心の働きによって、とりあえずの心の安定を得ることもあるでしょう。うまくいかない原因を考えて、具体的に対処努力をすることも大切です。環境に適応しようとする過程での様々な経験もまた学びにつながります。
下線部cに関して、その一つである「防衛機制」の例として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト（公民）試験 令和4年度（2022年度）本試験 問11（＜旧課程＞現代社会（第2問） 問3） （訂正依頼・報告はこちら）
高校3年生に向けて、校長先生が夏に講話を行った。次の夏の講話の一部を読み、後の問いに答えよ。
夏の講話の一部
高校生活もあと半年です。卒業後の新しい環境での学びに期待を膨らませている人もいるでしょう。学びに区切りはありません。高校で学んだa 科学的なものの見方や考え方、課題探究の方法は、大学で取り組む学問の基礎となるものです。大学では、皆さんの日頃の興味や関心、長く抱いていた疑問やこれまでの独自の経験などが学びでいかされ、独創的な知見につながり得ます。自分らしさが発揮され、b アイデンティティの感覚を得られることにもなるでしょう。
ただし、新しい環境で授業についていくことに精一杯になったり友人と関係を深められなかったりして不安になることもあるかもしれません。うまくいかないときに、c 自分を守る心の働きによって、とりあえずの心の安定を得ることもあるでしょう。うまくいかない原因を考えて、具体的に対処努力をすることも大切です。環境に適応しようとする過程での様々な経験もまた学びにつながります。
下線部cに関して、その一つである「防衛機制」の例として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。
夏の講話の一部
高校生活もあと半年です。卒業後の新しい環境での学びに期待を膨らませている人もいるでしょう。学びに区切りはありません。高校で学んだa 科学的なものの見方や考え方、課題探究の方法は、大学で取り組む学問の基礎となるものです。大学では、皆さんの日頃の興味や関心、長く抱いていた疑問やこれまでの独自の経験などが学びでいかされ、独創的な知見につながり得ます。自分らしさが発揮され、b アイデンティティの感覚を得られることにもなるでしょう。
ただし、新しい環境で授業についていくことに精一杯になったり友人と関係を深められなかったりして不安になることもあるかもしれません。うまくいかないときに、c 自分を守る心の働きによって、とりあえずの心の安定を得ることもあるでしょう。うまくいかない原因を考えて、具体的に対処努力をすることも大切です。環境に適応しようとする過程での様々な経験もまた学びにつながります。
下線部cに関して、その一つである「防衛機制」の例として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。
- 頑固なためにアルバイト先の先輩との関係がうまくいかない者が、先輩の頑固さを指摘し、相手のせいにしてしまう。
- 失恋による満たされない気持ちを抱えた者が、楽曲の制作に精力を傾けることで、人気アーティストとして活躍するようになる。
- 勉強方法が原因で思うように成績が伸びない者が、先生に相談してアドバイスをもらい、勉強のやり方を変える。
- 友人の度重なる失礼な態度に腹を立てている者が、その友人と話すときに、気持ちとは裏腹に、思わず過度に親切な対応をしてしまう。
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この過去問の解説 （2件）
01
防衛機制に関する知識が問われています。
防衛機制とは、心理学の用語で、人間が受け入れ難い状況や感情に直面したときに、無意識で自分を守る反応のことです。このような反応は、日常生活でもよく起こります。
この問題では、具体例を読んで、防衛機制のどのタイプに当てはまるかを判別できるかどうかがポイントになります。
✖️誤りです。
防衛機制の例として適切です。
例のような心理は、投影と言われます。自分の中の受け入れられない部分を相手の中に認めてしまうことです。この選択肢では、自分の中の受けれられない部分（頑固さ）を相手のせいにして、自分の心を守っている例が出されています。
✖️誤りです。
防衛機制の例として適切です。
昇華と言われます。受け入れ難い状況や、感情を芸術やスポーツといったより社会的に価値があるとされる行動に変えて、埋め合わせようと努力する心理です。
⭕️この選択肢が正解です。
防衛機制の例としては不適切です。
課題解決型の行動が取れています。この行動は合理的かつ意識的であり、無意識のうちに起きる防衛機制とは異なります。
適当でないものを選べとあるので、「勉強方法が原因で思うように成績が伸びない者が、先生に相談してアドバイスをもらい、勉強のやり方を変える。」が正解となります。
✖️誤りです。
防衛機制の例として適切です。
反動形成と言います。本来抱いている感情とは逆のことをしてしまう行動です。例えば、辛い時に笑ってしまったり、大丈夫と言ってしまったりすることです。
その他の防衛機制も確認しておきましょう。
合理化・・・満たされなかった状況に最もらしい理由をつけ、正当化すること 例）あのブドウは酸っぱいブドウだ※手に入らなかったものを貶める
逃避・・・困難な状況から逃げてしまうこと 例）試験前なのにマンガを読んでしまう
抑圧・・・受け入れたい感情を意識から無意識へ追いやること 例）先生に怒られたことを忘れる
退行・・・幼い自分に戻ってしまうことで自分を守ること 例）赤ちゃん返り
同一視・・・尊敬できる人と自分を同一視し、安心すること 例）憧れているタレントやアイドルの真似をする
以上に出てきたような防衛機制の代表的な用語については、具体例を交えて覚えておきましょう。
そうすると、この手の問題にも対応できます。
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02
具体例から防衛機制について考える問題です。
防衛機制とは、心理的な苦痛から自分の心を守るために無意識に働く心理的メカニズムのことです。
適当でないものを選ぶ点に注意しましょう。
誤答です。
防衛機制の投射の例です。相手に責任転嫁をするものです。
よって、例として適切です。
誤答です。
防衛機制の昇華の例です。より高次なものへと発展させるものです。
よって、例として適切です。
正答です。
合理的解決にあたります。
よって、例として適切ではありません。
誤答です。
防衛機制の反動形成の例です。思っていることとは逆の行動をとってしまうものです。
よって、例として適切です。
防衛機制にどのようなものがあるのか、しっかりおさえておきましょう。
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