大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問53 (公共,政治・経済(第6問) 問1)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問53(公共,政治・経済(第6問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

「政治・経済」の授業で、生徒U、生徒V、生徒W、生徒X、生徒Y、生徒Zは、「現代国際社会の諸問題をどう解決するか」という課題を設定し、3班に分かれて探究する学習を進めてきた。以下は、学習の流れと役割分担、キーワードを示したものである。これに関して、後の問いに答えよ。

Ⅰ  現在の問題は何か
〇政治班(U、V担当) ― 力の支配と単独行動主義
〇経済班(W、X担当) ― (a)為替相場の変動による影響
〇社会班(Y、Z担当) ― 感染症、健康、保健衛生の問題

Ⅱ  関係する変化や背景は何か
〇政治班(U、V担当) ― (b)国際社会の特質
〇経済班(W、X担当) ― (c)経営収支の変化
〇社会班(Y、Z担当) ― グローバル化、技術革新

Ⅲ  解決に向け何が重要か
〇政治班(U、V担当) ― 法の支配と多国間主義
〇経済班(W、X担当) ― (d)為替相場の安定
〇社会班(Y、Z担当) ― 社会的公正

Ⅳ  解決案は何か
〇政治班(U、V担当) ― 外交や国憲法の活用
〇経済班(W、X担当) ― 国家間での通貨協力
〇社会班(Y、Z担当) ― (e)技術革新と社会的公正との両立

下線部(a)に関連して、生徒Wは、自国通貨の為替相場が米ドルに対して変動したときに起きることをまとめた。自国通貨が米ドルに対して下落したときに起きることとして最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • 自国企業が保有していた他国の米ドル建ての国債が償還されて、米ドルで受け取った元本と利子を自国通貨に換算すると、その受取額が減少する。
  • 自国企業が生産拠点をアメリカに設立する場合、自国通貨でみると、より多くの投資額が必要となる。
  • 外国企業が著作権をもつコンテンツを自国企業が利用して、その利用料を米ドルで支払っている場合、この支払額が自国通貨でみると減少する。
  • 米ドル建てで自動車を輸入している自国企業が、自国通貨建てでの国内の販売価格を据え置くと、自動車1台当たりの売上げに伴う利益が増大する。

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この過去問の解説 (2件)

01

「自国通貨」と聞くと抽象的でわかりにくいので、自国通貨=日本円と考えてみましょう。

さらに「自国通貨が米ドルに対して下落」に当てはまる例として円安ドル高の場合を考えて選択肢を吟味していきます。

選択肢1. 自国企業が保有していた他国の米ドル建ての国債が償還されて、米ドルで受け取った元本と利子を自国通貨に換算すると、その受取額が減少する。

不適当です。

米ドルで受け取った元本と利子がXドル分だとします。

円に換算するとX=100のときに比べ、円安のX=120という状況では、受取額は増加していますね(120>100)。

選択肢2. 自国企業が生産拠点をアメリカに設立する場合、自国通貨でみると、より多くの投資額が必要となる。

正答です。

生産拠点(=工場)をアメリカに設立するとします。

工場の設立にたとえば1万ドルかかると仮定しましょう。

1ドル=100円のときは投資額は100万円ですが、円安になって1ドル=120円のときは投資額は120万円になり、投資額はより多くなってしまいますね。

選択肢3. 外国企業が著作権をもつコンテンツを自国企業が利用して、その利用料を米ドルで支払っている場合、この支払額が自国通貨でみると減少する。

不適当です。

コンテンツ利用料をYドルとして、Y=100のときに比べ、円安のY=120では支払額は増加しています(120>100)。

選択肢4. 米ドル建てで自動車を輸入している自国企業が、自国通貨建てでの国内の販売価格を据え置くと、自動車1台当たりの売上げに伴う利益が増大する。

不適当です。

ちょっと複雑ですが次のように考えます。

自動車を輸入によって仕入れにかかったお金がZドルで、販売価格が(Zドル+10万円)とします。

すると、Z=100万のとき、販売価格は110万円となりますね。

売り上げは{110万円ー100万(=輸入車の仕入れにかかったお金)}=10万円です。

ところが、円安になってZ=120万円のときに販売価格を上記の110万円のまま据え置くと、どうでしょう。

売り上げは{110万−120万(輸入車の仕入れにかかったお金)}=ー10万円。

利益が、価格を据え置いたことによって減少してしまいます。

 

まとめ

「自国通貨の米ドルに対する下落」がどういう状況のことか冷静に考え、不適当な選択肢を一つずつシミュレーションして消去法で正答を導くようにしましょう。

 

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02

為替に関する問いです。

選択肢1. 自国企業が保有していた他国の米ドル建ての国債が償還されて、米ドルで受け取った元本と利子を自国通貨に換算すると、その受取額が減少する。

適切な選択肢ではありません。

自国通貨が米ドルに対して下落するということは自国通貨安です。例えば1ドル=100円が150円になる場合です。この場合、自国通貨に換金すると受取額が増加します。

選択肢2. 自国企業が生産拠点をアメリカに設立する場合、自国通貨でみると、より多くの投資額が必要となる。

適切な選択肢です。

選択肢3. 外国企業が著作権をもつコンテンツを自国企業が利用して、その利用料を米ドルで支払っている場合、この支払額が自国通貨でみると減少する。

適切な選択肢ではありません。

自国通貨がドルに対して下落しているので、同じ米ドルでも,仮に1ドル=100円が1ドル=150円になると支払額は増加します。

選択肢4. 米ドル建てで自動車を輸入している自国企業が、自国通貨建てでの国内の販売価格を据え置くと、自動車1台当たりの売上げに伴う利益が増大する。

適切な選択肢ではありません。

例えば1万ドルで輸入している自動車を1ドル=100円として100万円で販売していたとします。

100万円のままで販売したとして、1ドル=150円で1万ドルで購入した場合、50万円の赤字になります。つまり、この場合は利益が減少します。

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