大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問15 (公共,倫理(第5問) 問1)
問題文
場面1 倫理の授業で、生徒たちは「情報技術と人間の関わり」について、班ごとにテーマを決めて発表することになった。次の会話文は、第一班の生徒Eと生徒Fの話し合いの様子である。
E:私たちの班は、「情報技術と医療」というテーマになったんだよね。
F:親戚の医師に話を聞いてみたら、今世紀になってからの生命科学の発展は目覚ましいらしくて。遺伝情報と病気の関係がわかってきたおかげで、その情報を使った診断や治療がかなりできるようになってきたそうだよ。
E:へー。それはすばらしいことだけど、その医療を受けるためには(a)患者の遺伝情報を病院などで調べるんだよね。そうやって調べた情報が、万が一にも勝手に利用されたら嫌だな。
F:確かに、それは心配だよね。ほかには、多くの人の健康に関する膨大なデータを統計的に分析することで、病気と生活習慣の関係もわかってきていて、これからは医療の重心がリスクの予測や病気の予防に移っていくんだって。
E:なるほど。(b)ビッグデータの活用は社会のいろいろな分野に広がっているけど、病気の予防については、気になることもある。
F:例えば?
E:リスクの高い食事や生活習慣がわかってくると、そういうものに対して、ますます風当たりが強くなって、規制されるという話にもなりそうだけど、それは個人の選択の自由が制限されることにもなるんじゃないかな。
F:つまり、情報技術を使って医療が進展する面もあれば、新たに課題が生じる面もあるということだね。わかった。その点も意識しながら発表をまとめることにしようか。
下線部(a)に関連して、遺伝情報を用いた医療技術の説明として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問15(公共,倫理(第5問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
場面1 倫理の授業で、生徒たちは「情報技術と人間の関わり」について、班ごとにテーマを決めて発表することになった。次の会話文は、第一班の生徒Eと生徒Fの話し合いの様子である。
E:私たちの班は、「情報技術と医療」というテーマになったんだよね。
F:親戚の医師に話を聞いてみたら、今世紀になってからの生命科学の発展は目覚ましいらしくて。遺伝情報と病気の関係がわかってきたおかげで、その情報を使った診断や治療がかなりできるようになってきたそうだよ。
E:へー。それはすばらしいことだけど、その医療を受けるためには(a)患者の遺伝情報を病院などで調べるんだよね。そうやって調べた情報が、万が一にも勝手に利用されたら嫌だな。
F:確かに、それは心配だよね。ほかには、多くの人の健康に関する膨大なデータを統計的に分析することで、病気と生活習慣の関係もわかってきていて、これからは医療の重心がリスクの予測や病気の予防に移っていくんだって。
E:なるほど。(b)ビッグデータの活用は社会のいろいろな分野に広がっているけど、病気の予防については、気になることもある。
F:例えば?
E:リスクの高い食事や生活習慣がわかってくると、そういうものに対して、ますます風当たりが強くなって、規制されるという話にもなりそうだけど、それは個人の選択の自由が制限されることにもなるんじゃないかな。
F:つまり、情報技術を使って医療が進展する面もあれば、新たに課題が生じる面もあるということだね。わかった。その点も意識しながら発表をまとめることにしようか。
下線部(a)に関連して、遺伝情報を用いた医療技術の説明として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- ゲノム編集技術は動植物の品種改良などに利用され始めているが、人間への応用には、デザイナー・ベビーが許容されるかなどの懸念が存在する。
- テーラーメイド医療とは患者の自己決定に基づいて行われる医療のことだが、遺伝子改変を患者本人が希望した場合の対応が問題となっている。
- 羊の体細胞に特定の遺伝子を導入することで作製されるヒトクローン細胞は、新しい再生医療への道をひらくものとして注目されている。
- 患者とその家族に共通する病気に関連する遺伝情報をヒトゲノムと呼ぶが、患者本人以外の情報も含むため、取り扱いには注意が必要である。
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