大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問4 (公共,倫理(第3問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問4(公共,倫理(第3問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

次の場面2の会話文を読み、後の問いに答えよ。なお、会話と問いの生徒AとBは、各々前問と全て同じ人物である。

場面2  数日後、生徒Aと生徒Bが帰り道で一緒になり、次の会話をしている。

A:バスでお年寄りを見かけたので席を譲ったら、逆にその人ににらまれた。よいことをしたはずなのに、感謝されるわけでもなく、報われないんだなってつくづく思ったよ。
B:感謝されるためにではなく、よかれと思って譲ったんでしょう?
A:そうだけど...。譲り方がスマートではなかったのかな。でも、やっぱり釈然としない。(d)よいことをすると幸せになれるっていうのは、間違いだったのかな...。善人が報われるべきだと思うけれど、実際にはそんなこともないでしょう。
B:気持ちはわからないでもないけどね。けれど、(e)幸せになれるかどうかと、よいことをするかどうかは、全く別のことではないかな。自分の気が済むように行動すれば、それで十分だと思うけど。
A:そもそも、よいことをしようと思うのはなぜなのだろう。人の目を気にして、というのなら、必ずしも道徳的な行いとは言えないと思う。でも、幸福になることと無関係というわけでもなさそうだし...。
B:「幸せになる手段としてよいことをしよう」とは考えない点で、私たちの意見は一致しているかな?
A:うーん...。結果のことをあまり考えずに、こうすべきだって思うときはあるよ。でも同時に、よいことをしたらいつかきっと報われるべきだって気がしている。

下線部(d)に関連して、次の文章ア~エは、人間や社会のあるべき姿についての中国思想の説明であるが、それぞれ誰のものか。その組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

ア  人は礼を学び身につける必要がある。社会の秩序を保ち、人々の幸福を実現するためには、欲望に流される人間の傾向を正し、聖人が定めた制度に依拠しなければならない。
イ  仁義に基づいた善悪の考え方は、偽りのものであって、本当の意味での善悪を捉えていない。仁義などではなく自然に身を委ねることで、幸福に生きることができる。
ウ  人は私欲に駆られ、本来の能力を発揮できずにいる。聖人の教えを中心に、あらゆる事物の理を尋ね求めることで、天命を知ることができ、あるべき生き方が得られる。
エ  聖人は各々の時代の必要に応えて制度を定めたに過ぎず、道徳もまた時代に制約されたものである。厳格な賞罰と、法に基づいた政治こそが、結果的には人々の幸福につながる。
  • ア:朱熹   イ:韓非子  ウ:王陽明  エ:荀子
  • ア:朱熹   イ:老子   ウ:荀子   エ:韓非子
  • ア:王陽明  イ:韓非子  ウ:荀子   エ:老子
  • ア:王陽明  イ:老子   ウ:朱熹   エ:荀子
  • ア:荀子   イ:韓非子  ウ:王陽明  エ:老子
  • ア:荀子   イ:老子   ウ:朱熹   エ:韓非子

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