大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問4 (公共,倫理(第3問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問4(公共,倫理(第3問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

次の場面2の会話文を読み、後の問いに答えよ。なお、会話と問いの生徒A〜Cは、各々前問と全て同じ人物である。

場面2  数日後、学校からの帰りに、生徒Aと生徒Cが次の会話をしている。

A:『論語』を読んでみたら、孔子のイメージが変わった。音楽を聴いて感動のあまり肉の味がわからなくなったなんて話が出てきて、熱い人だなって。
C:(d)中国思想は礼楽を重んじる。礼の一語で言うことも多いけど、つまりは、礼と音楽だね。また、「仁に里(お)るを美と為(な)す」という有名な言葉もある。
A:それってどういう意味なの?
C:ある解釈では、これは、仁の徳をよりどころとして生きるのが美しいという、道徳的な意味らしいよ。
A:孔子は、音楽や美術に素直に感動する人だった気がしたのだけれど。
C:孔子は音楽を批評するときに、道徳的な価値観を交えて評しているよ。それに対して、老子は、「天下の人々が皆、これこそ美だと心得ているものは、実は醜悪なのだ」と言って、人がこぞって美しいとするものに対して疑いの目を向け、美醜を反転させている。美に対する考え方も様々で、実に面白い。
A:なるほどね。それで言うと、仏教では、人生は苦であるということを強調するから、あまり美を重視しない気がするけど、どうなのだろう?欲望から離れるために、肉体が朽ちていく様をまざまざと見るといった修行もあるとか授業で聞いた。
C:でも、達磨図を見ると、ピアスを付けていたりして、美を重視しているように感じる。(e)仏教は歴史も長く、いろいろな側面があるから、一概に言えない気がするな。
A:確かに、日本美術の多くは仏教に関係しているね。そうそう、いま仏像の展覧会が開催中だから、Bさんも誘って一緒に観(み)に行こうよ。

下線部(d)に関連して、次の文ア~エは、中国思想での礼楽の考え方についての記述であるが、それぞれ誰のものか。その組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

ア  道徳的実践を重んじ、人の本性は善であるとする一方、充実した善にこそ美があるとし、礼楽を内面に根ざしたものと考えた。
イ  美などの価値は相対的なものにすぎないとし、何ものにもとらわれない自由の境地を強調することで、後世の文学や芸術に影響を与えた。
ウ  礼楽の形骸化を単に憂えただけでなく、仁を表現するものこそが礼であることを強調し、礼に立ち返ることの意義を説いた。
エ  従来の礼楽とは距離をおき、家族主義的な考え方を批判することで、人の分け隔てをしないような道徳を説いた。
  • ア:孟子  イ:荘子  ウ:孔子  エ:墨子
  • ア:荀子  イ:墨子  ウ:老子  エ:孔子
  • ア:孔子  イ:荘子  ウ:老子  エ:墨子
  • ア:孟子  イ:老子  ウ:荀子  エ:孔子
  • ア:荀子  イ:墨子  ウ:孔子  エ:荘子
  • ア:孔子  イ:老子  ウ:荀子  エ:荘子

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