大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問17 (<旧課程>現代社会(第3問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問17(<旧課程>現代社会(第3問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

高校生のタカギさんとナカタさんは、現代社会の授業で近年の科学技術の進展と社会のあり方について学んだ。その後、そこにどのような課題があるのかをより掘り下げて考えたいと思い、夏休みの課題探究のテーマとした。次の会話文を読み、後の問いに答えよ。

会話文
タカギ:再生医療の進展には、目覚ましいものがあるよね。例えば、ヒトの皮膚細胞から( ア )の生成に成功した山中伸弥さんが2012年にノーベル賞を受賞したよね。
ナカタ:うん、知ってるよ。( ア )は、( イ )つくられるんだよね。網膜の治療に使われるなど、実用化に向けた様々な研究が進められているんだって。今まで治療方法のなかった人のなかには希望をもてる人もいるよね。
タカギ:他にも、実用化はされていないけど、例えば、a 女性の卵子と( ア )由来の精子を体外で受精させて、その受精卵を女性の胎内に戻すことで出産が理論上可能なんだって。
ナカタ:体外受精をはじめとする生殖補助医療の利用は、b 子どもが欲しいけれど授からない場合などには確かに様々なメリットがありそうだね。
タカギ:一方で、生殖補助医療をはじめとするc 科学技術の進展によって、今までの法制度を再考することが必要みたいだよ。例えば、夫婦以外の第三者の精子や卵子を使用して出産する場合、その子どもにとっての法的な親が誰になるのかを決める必要があるんだって。
ナカタ:このような背景もあって、d 国会で議論されているらしいよ。

下線部aに関して、女性の社会進出に関わる現在の日本の法律についての記述として最も適当なものを、次の回答選択肢のうちから一つ選べ。
  • 労働基準法は、使用者が18歳以上の女性に深夜労働させることを原則として禁止している。
  • 男女雇用機会均等法は、職場におけるセクシュアル・ハラスメントの防止に必要な措置を採ることを事業主に義務づけている。
  • 育児・介護休業法は、育児、介護のための休業を取得することを女性に認める一方、男性には認めていない。
  • 男女共同参画社会基本法は、男女間の格差改善の機会を提供する積極的改善措置(ポジティブ・アクション)について定めていない。

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この過去問の解説 (3件)

01

選択肢をよく読みましょう。

選択肢1. 労働基準法は、使用者が18歳以上の女性に深夜労働させることを原則として禁止している。

誤りです。

18歳以上については男女ともに禁止されていません。

 

深夜労働について、法律で以下のように定められています。

 

労働基準法 第61条
 使用者は、満18歳に満たない者を午後10時から午前5時までの間において使用してはならない。ただし、交替制によって使用する満16歳以上の男性については、この限りでない。
 

選択肢2. 男女雇用機会均等法は、職場におけるセクシュアル・ハラスメントの防止に必要な措置を採ることを事業主に義務づけている。

正しいです。

以下の法律の通りです。

 

男女雇用機会均等法 第11条の2
 事業主は、性的言動問題に対するその雇用する労働者の関心と理解を深めるとともに、当該労働者が他の労働者に対する言動に必要な注意を払うよう、研修の実施その他の必要な配慮をするほか、国の講ずる前項の措置に協力するように努めなければならない。

選択肢3. 育児・介護休業法は、育児、介護のための休業を取得することを女性に認める一方、男性には認めていない。

誤りです。

男女ともに認められています。

選択肢4. 男女共同参画社会基本法は、男女間の格差改善の機会を提供する積極的改善措置(ポジティブ・アクション)について定めていない。

誤りです。

積極的改善措置(ポジティブ・アクション)について、以下のように定められています。

 

男女共同参画社会基本法 第2条の2
 積極的改善措置 男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女いずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。
 

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02

女性の社会進出に関して、それぞれの選択肢の文章を見ていきましょう。

選択肢1. 労働基準法は、使用者が18歳以上の女性に深夜労働させることを原則として禁止している。

間違った文章です。

労働基準法は、18歳以上の女性の深夜労働を禁止していません。

深夜労働について禁止されているのは、18歳未満の者(男女問わず) です。

かつては女性の深夜労働が規制されていましたが、男女機会均等の観点から1999年に撤廃されています。

選択肢2. 男女雇用機会均等法は、職場におけるセクシュアル・ハラスメントの防止に必要な措置を採ることを事業主に義務づけている。

正しい文章です。

男女雇用機会均等法において、事業主には、職場のセクシュアル・ハラスメント防止のための措置が義務付けられています。

また、これは女性に限られているわけではなく、男女共に対象となっています。

選択肢3. 育児・介護休業法は、育児、介護のための休業を取得することを女性に認める一方、男性には認めていない。

間違った文章です。

育児・介護休業法は、男女ともに育児休業・介護休業の取得を認めています。

近年は男性の育休取得促進も重要視され、2022年には「産後パパ育休(出生時育児休業)」も創設されました。

選択肢4. 男女共同参画社会基本法は、男女間の格差改善の機会を提供する積極的改善措置(ポジティブ・アクション)について定めていない。

間違った文章です。

男女共同参画社会基本法には、ポジティブ・アクション(積極的改善措置)を認める規定があります。

また、上記している男女雇用機会均等法において、企業内のポジティブ・アクションの促進が導入されました。

 

ポジティブ・アクションが導入されたということは、例えばですが、企業内に女性の管理職が少ない場合、特別に女性だけの枠を設けることで男女の管理職の比率を等しくするということです。

大まかな内容も把握して下さい。

まとめ

女性の社会参加に関する内容では、夫婦別性のお話なども良く聞かれるところだと思います。

また、アメリカではアファーマティブ・アクションという、女性や黒人、その他の少数派の人々に対し、積極的に機会均等を実現するための施策が行われてきました。しかし、これはいわゆる逆差別につながり、2023年にはアメリカ連邦最高裁判所において違憲と判断されました。

 

重要語句を中心に、それに基づいた話題について押えておきましょう。

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03

女性の社会進出に関わる現在の日本の法律に関する問題です。

選択肢1. 労働基準法は、使用者が18歳以上の女性に深夜労働させることを原則として禁止している。

誤りです。

深夜労働が禁止されているのは、満18歳未満の年少者です。

選択肢2. 男女雇用機会均等法は、職場におけるセクシュアル・ハラスメントの防止に必要な措置を採ることを事業主に義務づけている。

正しいです。

選択肢3. 育児・介護休業法は、育児、介護のための休業を取得することを女性に認める一方、男性には認めていない。

誤りです。

育児・介護休業法は、育児、介護のための休業を男女ともに取得することを認めています。

選択肢4. 男女共同参画社会基本法は、男女間の格差改善の機会を提供する積極的改善措置(ポジティブ・アクション)について定めていない。

誤りです。

男女共同参画社会基本法では、男女間の格差改善の機会を提供する積極的改善措置(ポジティブ・アクション)について定めています。

積極的改善措置はアファーマティブ・アクションとも呼ばれ、

男女間の格差の改善のために、特定の性別に有利な措置を講じることを指します。

差別解消のための施策として肯定される一方で、

逆差別の問題も指摘されています。

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