大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問15 (<旧課程>現代社会(第2問) 問7)
問題文
会話文
モリヤ:国の資金調達と言えば、国債の問題がありますね。深刻な財政赤字への対処が必要だと思いますが、財政規律にはどんな手段がありますか。
先生:まず、財政法の定めが挙げられます。この法律は、公共事業などの財源とするためにのみ国債発行を認めており、それ以外の一般的な経費に充てるための国債発行は認めない、という原則を採用しています。
モリヤ:グラフ1を見ると、1995年度以降は( ア )と言えます。
先生:そうですね。政府の累積債務の増加を抑えることは簡単でないと言えます。他には、d 市中消化の原則もあります。また、憲法は国会に( イ )権限を認めており、これも財政運営を国会が規律する手段だと言えるでしょう。
モリヤ:憲法には、慈善事業などへの公金支出を制限する規定もあると聞きました。
先生:よく学習していますね。ただ、その規定の趣旨には、公費濫用の防止のほかに、e 政教分離原則も関係するので注意しましょう。
モリヤ:分かりました。ところで、政府は、f プライマリー・バランス(基礎的財政収支)の均衡達成を目標としていますね。
先生:ええ、それも財政規律の手段です。もっとも、どのような手段をとるにせよ、私たち国民が財政規律について真剣に考える必要があるでしょう。
下線部fに関して、モリヤさんは国の財政収支を示す三つのモデルA~Cを後の表にまとめた。国の財政収支の状況を述べた次のア・イに対応する財政収支のモデルを、表中にあるA~Cから選んだとき、その組合せとして最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
ア プライマリー・バランス(基礎的財政収支)が均衡している。
イ 国の累積債務残高が減少する。
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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問15(<旧課程>現代社会(第2問) 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
会話文
モリヤ:国の資金調達と言えば、国債の問題がありますね。深刻な財政赤字への対処が必要だと思いますが、財政規律にはどんな手段がありますか。
先生:まず、財政法の定めが挙げられます。この法律は、公共事業などの財源とするためにのみ国債発行を認めており、それ以外の一般的な経費に充てるための国債発行は認めない、という原則を採用しています。
モリヤ:グラフ1を見ると、1995年度以降は( ア )と言えます。
先生:そうですね。政府の累積債務の増加を抑えることは簡単でないと言えます。他には、d 市中消化の原則もあります。また、憲法は国会に( イ )権限を認めており、これも財政運営を国会が規律する手段だと言えるでしょう。
モリヤ:憲法には、慈善事業などへの公金支出を制限する規定もあると聞きました。
先生:よく学習していますね。ただ、その規定の趣旨には、公費濫用の防止のほかに、e 政教分離原則も関係するので注意しましょう。
モリヤ:分かりました。ところで、政府は、f プライマリー・バランス(基礎的財政収支)の均衡達成を目標としていますね。
先生:ええ、それも財政規律の手段です。もっとも、どのような手段をとるにせよ、私たち国民が財政規律について真剣に考える必要があるでしょう。
下線部fに関して、モリヤさんは国の財政収支を示す三つのモデルA~Cを後の表にまとめた。国の財政収支の状況を述べた次のア・イに対応する財政収支のモデルを、表中にあるA~Cから選んだとき、その組合せとして最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
ア プライマリー・バランス(基礎的財政収支)が均衡している。
イ 国の累積債務残高が減少する。
- ア ― A イ ― B
- ア ― A イ ― C
- ア ― B イ ― A
- ア ― B イ ― C
- ア ― C イ ― A
- ア ― C イ ― B
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
数字ばかり書かれている表が出てくると慌ててしまいがちですが、落ち着いて見られれば分かる問題です。
焦らず落ち着いて解きましょう。
プライマリー・バランス(基礎的財政収支)とは、社会保障や公共事業などの行政サービスを提供するための経費(政策的経費)を、税収等で賄えているかどうかを示す指標です。
表は、「税収など」と「政策的経費」を見ます。
「プライマリー・バランス(基礎的財政収支)が均衡している」とは、
税収と政策的経費が釣り合っている、つまりプラスマイナスゼロということです。
これに当てはまる選択肢を選びましょう。
累積債務とは国の借金のことです。
「国の累積債務残高が減少する」とは、国の借金の残高が減るということです。
表は、「新規国債発行による収入」と「国債の元本返済」を見ましょう。
累積債務が減少している、つまり、「国債の元本返済」よりも「新規国債発行による収入」の方が大きくなっている選択肢を選びます。
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02
選択肢の文章がどのような状態を指すのかを把握していることが大事です。そこを題材に見ていきましょう。
〇プライマリー・バランス(基礎的財政収支)が均衡している。
国債に関する項目を除いた上で、歳入(入ってくるお金)と歳出(出ていくお金)が同じで、赤字でも黒字でもない状態です。
ここでは単純に、歳入では「税収など」、歳出では「政策的経費」が同じものを選んで下さい。
→税収が70、政策的経費も70であることから、解答の選択肢はCになります。
※AとBはどちらも、プライマリー・バランスが黒字になっています。
〇国の累積債務残高が減少する。
これまでの負債総額(国の負債)が、前年より小さくなる状態です。ちなみに累積債務残高に利払い費は入りません。
単純に「返済額 > 新規の借入額」で考えて下さい。つまり、「国債の元本返済」が「新規国債発行による収入」よりも大きいものを選びます。
→国債の元本返済が25、新規国債発行による収入が15であることから、解答の選択肢はBになります。
※Aは国債の元本返済が25、新規国債発行による収入も25であることから、累積債務残高は均衡します。
※Cは国債の元本返済が25、新規国債発行による収入が30であることから、累積債務残高は増加します。
短い時間の中でこういう問題を見ると、何をどうすれば良いのか分からなくなりがちです。
もし自信がないなと感じた人がいたら、問題と解説を見て復習して下さい。
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03
プライマリー・バランスと累積債務残高に関する問題です。
プライマリー・バランス(基礎的財政収支)の均衡とは、
過去の借金の償還や利払いを除いた収支がプラスマイナスゼロであることを指します。
また、財政収支の均衡とは、過去の借金の償還を除き、
利払いを含めた収支がプラスマイナスゼロであることを指します。
財政収支均衡の状態になると、国の累積債務残高は一定に保たれます。
各財政収支モデルの状態は以下の通りです。
〇モデルA
政策的経費が70兆円に対し、税収が75兆円であるため、
プライマリー・バランスは5兆円の黒字です。
また、政策的経費と国債の利払いを合わせた歳出が75兆円であり、
税収と同額であるため、財政収支は均衡しており、国の累積債務残高は一定に保たれます。
これは、新規国債発行額と国債の元本返済額が等しいことからも確認できます。
〇モデルB
政策的経費が70兆円に対し、税収が85兆円であるため、
プライマリー・バランスは15兆円の黒字です。
また、政策的経費と国債の利払いを合わせた歳出が80兆円であり、
税収を下回っているため、財政収支は黒字であり、国の累積債務残高は減少します。
これは、国債の元本返済額が新規国債発行額を上回っていることからも確認できます。
〇モデルC
政策的経費が70兆円に対し、税収が70兆円であるため、
プライマリー・バランスは均衡しています。
また、政策的経費と国債の利払いを合わせた歳出が75兆円であり、
税収を下回っているため、財政収支は赤字であり、国の累積債務残高は増加します。
これは、新規国債発行額が国債の元本返済額を上回っていることからも確認できます。
よって、正しい選択肢は「ア - C」、「イ - B」です。
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