大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問8 (公共,倫理(第3問) 問8)
問題文
場面3 翌日、生徒Aと生徒Bが学校で次の会話を交わした。
A:ここ数日のことを振り返ってみると、そもそも幸せは自分一人の生き方だけに関わるものではないかもしれないと思うようになってきたよ。
B:確かに、人は社会の中でしか生きられないわけだから、(f)社会や政治との関係でも幸福というものを考えないといけないのか。
A:それに、他人が幸せなのを見て自分も幸せになることがあるんだから、幸福の問題は(g)自分と他人との関係とも切り離せないよ。
B:なるほど、そういうことは考えてなかったけど、そのとおりかもしれない。それに、幸福とは何かを考えるためには、その反対の不幸ということも一緒に考えるべきかもしれないよ。
A:確かに、抑圧されて自由を失っている人は、他人からすれば不幸に見えるけれども、そうした状況が当たり前になっていると、本人がそのことに疑問を抱かず、自分の不幸に気付かないこともありそうだ。そうなると、そもそも何が本当の幸福なのか本人にもわからなくなるかもしれない。
B:そんなことにならないよう、幸福や不幸について考えるときには、(h)人間の生き方やあり方に影響を与えるものについても考えるべきだよ。世の中にはそうしたものがたくさん存在しているからね。やはり、幸福はいろいろな意味で自己完結したものではないということかな。
下線部(h)に関連して、現代の人間の生き方やあり方について論じた哲学者の考えの説明として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問8(公共,倫理(第3問) 問8) (訂正依頼・報告はこちら)
場面3 翌日、生徒Aと生徒Bが学校で次の会話を交わした。
A:ここ数日のことを振り返ってみると、そもそも幸せは自分一人の生き方だけに関わるものではないかもしれないと思うようになってきたよ。
B:確かに、人は社会の中でしか生きられないわけだから、(f)社会や政治との関係でも幸福というものを考えないといけないのか。
A:それに、他人が幸せなのを見て自分も幸せになることがあるんだから、幸福の問題は(g)自分と他人との関係とも切り離せないよ。
B:なるほど、そういうことは考えてなかったけど、そのとおりかもしれない。それに、幸福とは何かを考えるためには、その反対の不幸ということも一緒に考えるべきかもしれないよ。
A:確かに、抑圧されて自由を失っている人は、他人からすれば不幸に見えるけれども、そうした状況が当たり前になっていると、本人がそのことに疑問を抱かず、自分の不幸に気付かないこともありそうだ。そうなると、そもそも何が本当の幸福なのか本人にもわからなくなるかもしれない。
B:そんなことにならないよう、幸福や不幸について考えるときには、(h)人間の生き方やあり方に影響を与えるものについても考えるべきだよ。世の中にはそうしたものがたくさん存在しているからね。やはり、幸福はいろいろな意味で自己完結したものではないということかな。
下線部(h)に関連して、現代の人間の生き方やあり方について論じた哲学者の考えの説明として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- ハイデガーは、人間を含めた全てを役立つものに仕立てあげる西洋文明の仕組みを明らかにした。その上で彼は、存在や神を根源的なものとして前提する思考を問い直し、自然と人工や、理性と狂気のように、人々がとらわれている二項対立の解体を提案した。
- アドルノは、人々の感情や衝動を支配して内面を空洞化し、人間を画一的に管理する社会を告発した。彼は、そうした社会に抵抗するために、生の根源に立ち戻って、より深い自己を取り戻し、社会を全人類に開かれたものに転換するべきだと主張した。
- クワインは、世界のあり方についての言説は個別に検証不可能であり、全体的なネットワークをなしているという知のホーリズムを唱えた。そこで彼は、このような全体性を引き裂く他者の呼びかけに応えることが、新たな倫理の基礎になり得ると考えた。
- ドゥルーズは、人々の多様で流動的な生成変化を規制して秩序に組み込もうとする現代のメカニズムを問い直した。そして彼は、西洋の伝統的な同一性の哲学が差異を解消する様を究明し、同一性に還元されることのない差異や生成変化を肯定する哲学を提唱した。
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この過去問の解説 (1件)
01
現代の人間の生き方やあり方について論じた哲学者の知識を問われている問題です。
不適当です。
ハイデガーは、人間は世界の中にいる存在であるという「世界内存在」について説いた
ドイツの哲学者です。
西洋文明の仕組みとは、ハイデガーが提唱した「ゲシュテル」のことであり、
前半の説明は適当です。
二項対立の解体とは、フランスの哲学者デリタが提唱した「脱構築」のことあり、
後半の説明は不適当です。
不適当です。
アドルノは、近代批判の研究書「啓蒙の弁証法」などで知られるドイツの哲学者です。
アドルノは「文化産業」を告発しており、前半の説明は適当です。
「生の根源」について述べたのは、フランスの哲学者アンリ・ベルクソンであり、
後半の説明は不適当です。
不適当です。
クワインは論理実証主義を批判したアメリカの哲学者です。
クワインは「知のホーリズム」を唱えており、前半の説明は適当です。
「応答可能性」について述べたのは、フランスの哲学者レヴィナスであり、
後半の説明は不適当です。
適当です。
ドゥルーズはフランスの哲学者です。
ドゥルーズは「差異や生成変化を肯定する哲学」を提唱しており、
全体的に説明は適当です。
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