大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問23 (<旧課程>現代社会(第4問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問23(<旧課程>現代社会(第4問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

マキタさんは、現代社会の授業を受けるなかで自由貿易体制と豊かさの問題について関心をもち、先生と放課後に話をすることにした。次の会話文を読み、後の問いに答えよ。

会話文
マキタ:先生のお話では、第二次世界大戦が起きた背景に保護主義があったそうですね。その反省から、自由貿易を基本の一つとした国際経済秩序が構築されてきたとのことですが、なぜ自由貿易が必要とされているのですか。
先生:根底に、a 比較生産費説があります。この学説に基づけば、自由貿易が国際分業による世界の豊かさの増大をもたらすと評価できます。
マキタ:自由貿易体制が機能すれば、世界は豊かになり、b 世界平和にも貢献するかもしれないですよね。
先生:確かにそのとおりですが、実際には国際的に大きな格差があります。世界各地に貧困問題の深刻な地域があります。
マキタ:では、c 国際的な格差の克服のためにできることはありますか。
先生:現在、世界で様々な試みが行われています。そのなかには身近でできることもありますよ。

下線部bに関して、紛争・内戦や核兵器についての記述として最も適当なものを、次の回答選択肢のうちから一つ選べ。
  • 第二次世界大戦後、ユダヤ人国家が成立した結果、アラブ人とユダヤ人の対立が深まったのは、パレスチナ紛争である。
  • ダルフール地方において争いが激化し、国の分裂につながった紛争は、ソマリア内戦である。
  • 爆発を伴う核実験をすべて禁止する包括的核実験禁止条約(CTBT)が採択され、発効した。
  • 核兵器保有国の増加を防ぐことを目的とする核拡散防止条約(NPT)は、一定期間に限って延長された。

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この過去問の解説 (3件)

01

紛争・内戦、核兵器に関する問題です。

分からなかったものはしっかりと復習しましょう。

選択肢1. 第二次世界大戦後、ユダヤ人国家が成立した結果、アラブ人とユダヤ人の対立が深まったのは、パレスチナ紛争である。

正しいです。

 

中東でパレスチナと呼ばれる地域には、ユダヤ人が少数派として、アラブ人が多数派として暮らしていました。
1917年のバルフォア宣言では、当時のイギリスがパレスチナにユダヤ人のナショナル・ホーム(民族的郷土)の設立に賛成し、約束をしています。
しかし、パレスチナに住むアラブ人はユダヤ人のナショナル・ホームの設立に反対し、

ユダヤ人とアラブ人の緊張は高まりました。
1948年、ユダヤ人は一方的にイスラエル建国を宣言しました。

 

このような流れから、パレスチナ紛争が起きました。
 

選択肢2. ダルフール地方において争いが激化し、国の分裂につながった紛争は、ソマリア内戦である。

誤りです。

 

ソマリア内戦は、「アフリカの角」と呼ばれるソマリアで、1988年から始まったものです。
2012年9月。ソマリア連保共和国が発足し、収束に向かうことが期待されています。

 

ダルフール地方では、ダルフール紛争が起きていました。
イスラム教徒の中の、アラブ系と非アラブ系のエスニックグループの対立という、民族紛争です。
 

選択肢3. 爆発を伴う核実験をすべて禁止する包括的核実験禁止条約(CTBT)が採択され、発効した。

誤りです。

 

包括的核実験禁止条約(CTBT)が発行されるには、特定の44か国すべての批准が必要とされています。
しかし、アメリカ、インド、ロシアなど、一部の発効要件国は批准しておらず、条約は未発行です。
 

選択肢4. 核兵器保有国の増加を防ぐことを目的とする核拡散防止条約(NPT)は、一定期間に限って延長された。

誤りです。

 

核拡散防止条約(NPT)の延長について、1995年に、条約の無期限延長を決定しました。

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02

軍縮や国際紛争に関する問題です。それぞれの選択肢を見ていきましょう。

選択肢1. 第二次世界大戦後、ユダヤ人国家が成立した結果、アラブ人とユダヤ人の対立が深まったのは、パレスチナ紛争である。

正しい文章です。

アラブ人とユダヤ人の、パレスチナ地域における居住権をめぐってパレスチナ問題は起こりました。イギリスとアメリカの後押しもあって、1948年ユダヤ人は一方的にこの地域にイスラエルを建国しています。

こういった経緯もあり、イスラエルとアラブ諸国による軍事衝突が起き、4回にわたって中東戦争が勃発しました。現在もこの紛争は続いていると言えます。

選択肢2. ダルフール地方において争いが激化し、国の分裂につながった紛争は、ソマリア内戦である。

間違った文章です。

ソマリア内戦は、1991年、バーレ独裁政権が崩壊した後の派閥争いから生じた内戦です。

ダルフール地方において争いが激化したのは、ダルフール紛争です。これはスーダン西部における紛争で、ソマリアとは関係ありません。

選択肢3. 爆発を伴う核実験をすべて禁止する包括的核実験禁止条約(CTBT)が採択され、発効した。

間違った文章です。

この選択肢の文章内容は概ね正しいのですが、この条約の問題点は、アメリカ・中国・インド・パキスタン・北朝鮮などが批准していないため、未発効の状態だということです。「発効した」というのが誤りです。

選択肢4. 核兵器保有国の増加を防ぐことを目的とする核拡散防止条約(NPT)は、一定期間に限って延長された。

間違った文章です。

一定期間に限って延長されたのではなく、1995年、この条約の無期限延長が決定されています。

ちなみに正式に認められている核保有国は、アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国のみです。

まとめ

軍縮であれば、部分的核実験禁止条約(PTBT)中距離核戦力(INF)全廃条約戦略兵器削減条約(START)クラスター爆弾禁止条約(オスロ条約)などは、教科書で広く扱われている内容です。

国際紛争であれば、湾岸戦争イラク戦争アラブの春などは広く知られているお話だと思います。

復習の参考にして下さい。

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03

紛争・内戦や核兵器に関する問題です。

選択肢1. 第二次世界大戦後、ユダヤ人国家が成立した結果、アラブ人とユダヤ人の対立が深まったのは、パレスチナ紛争である。

正しいです。

第二次世界大戦後、1948年にイスラエルが建国されました。

これに反発したアラブ諸国とイスラエルの間でパレスチナ紛争が発生しました。

選択肢2. ダルフール地方において争いが激化し、国の分裂につながった紛争は、ソマリア内戦である。

誤りです。

ダルフール地方において争いが激化し、国の分裂につながった紛争はスーダン内戦です。

選択肢3. 爆発を伴う核実験をすべて禁止する包括的核実験禁止条約(CTBT)が採択され、発効した。

誤りです。

包括的核実験禁止条約(CTBT)は1996年に採択されましたが、2024年6月時点では発効していません。

発効には、核実験を行ったことのある44か国すべての批准が必要ですが、未だ達成されていないためです。

選択肢4. 核兵器保有国の増加を防ぐことを目的とする核拡散防止条約(NPT)は、一定期間に限って延長された。

誤りです。

核拡散防止条約(NPT)は、無期限に延長されています。

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