大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問93 (<旧課程>政治・経済(第4問) 問5)
問題文
生徒Zは、下線部eに関心をもち、宇宙に関する国際法について調べた。次の資料は、宇宙条約(宇宙空間平和利用条約)から条文を抜粋したものである(なお、資料には表記を改めた箇所や省略した箇所がある。また、資料中の当事国とは、条約の効力が生じている国をいう)。後の記述ア〜ウのうち、資料に基づいて判断したとき、当事国であるJ国の行為で宇宙条約違反となる事例として正しいものはどれか。当てはまるものをすべて選び、その組合せとして最も適当なものを、後のうちから一つ選べ。
第1条 …(略)…。月その他の天体を含む宇宙空間は、すべての国がいかなる種類の差別もなく、平等の基礎に立ち、かつ、国際法に従って、自由に探査しおよび利用することができるものとし、また、天体のすべての地域への立入りは、自由である。…(略)…。
第2条 月その他の天体を含む宇宙空間は、主権の主張、使用もしくは占拠またはその他のいかなる手段によっても国家による取得の対象とはならない。
第4条 条約の当事国は、核兵器および他の種類の大量破壊兵器を運ぶ物体を地球を回る軌道に乗せないこと、これらの兵器を天体に設置しないこと並びに他のいかなる方法によってもこれらの兵器を宇宙空間に配置しないことを約束する。…(略)…。
第6条 条約の当事国は、月その他の天体を含む宇宙空間における自国の活動について、それが政府機関によって行なわれるか非政府団体によって行なわれるかを問わず、国際的責任を有し、自国の活動がこの条約の規定に従って行なわれることを確保する国際的責任を有する。…(略)…。
第7条 条約の当事国は、月その他の天体を含む宇宙空間に物体を発射しもしくは発射させる場合またはその領域もしくは施設から物体が発射される場合には、その物体またはその構成部分が地球上、大気空間または月その他の天体を含む宇宙空間において条約の他の当事国またはその自然人もしくは法人に与える損害について国際的に責任を有する。
ア J国は、地球を回る軌道上に、核兵器を搭載した人工衛星を乗せた。
イ J国は、自国の宇宙船が着陸した月面上のある場所の周辺を、自国の領土であると主張し、占拠した。
ウ J国の企業Kが製作しJ国内から打ち上げた人工衛星が、他の当事国の領域に落下して甚大な損害を与えたところ、その原因は企業Kにあったことが立証されたので、J国は自国に国際的な責任はないと主張して責任をとらなかった。
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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問93(<旧課程>政治・経済(第4問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
生徒Zは、下線部eに関心をもち、宇宙に関する国際法について調べた。次の資料は、宇宙条約(宇宙空間平和利用条約)から条文を抜粋したものである(なお、資料には表記を改めた箇所や省略した箇所がある。また、資料中の当事国とは、条約の効力が生じている国をいう)。後の記述ア〜ウのうち、資料に基づいて判断したとき、当事国であるJ国の行為で宇宙条約違反となる事例として正しいものはどれか。当てはまるものをすべて選び、その組合せとして最も適当なものを、後のうちから一つ選べ。
第1条 …(略)…。月その他の天体を含む宇宙空間は、すべての国がいかなる種類の差別もなく、平等の基礎に立ち、かつ、国際法に従って、自由に探査しおよび利用することができるものとし、また、天体のすべての地域への立入りは、自由である。…(略)…。
第2条 月その他の天体を含む宇宙空間は、主権の主張、使用もしくは占拠またはその他のいかなる手段によっても国家による取得の対象とはならない。
第4条 条約の当事国は、核兵器および他の種類の大量破壊兵器を運ぶ物体を地球を回る軌道に乗せないこと、これらの兵器を天体に設置しないこと並びに他のいかなる方法によってもこれらの兵器を宇宙空間に配置しないことを約束する。…(略)…。
第6条 条約の当事国は、月その他の天体を含む宇宙空間における自国の活動について、それが政府機関によって行なわれるか非政府団体によって行なわれるかを問わず、国際的責任を有し、自国の活動がこの条約の規定に従って行なわれることを確保する国際的責任を有する。…(略)…。
第7条 条約の当事国は、月その他の天体を含む宇宙空間に物体を発射しもしくは発射させる場合またはその領域もしくは施設から物体が発射される場合には、その物体またはその構成部分が地球上、大気空間または月その他の天体を含む宇宙空間において条約の他の当事国またはその自然人もしくは法人に与える損害について国際的に責任を有する。
ア J国は、地球を回る軌道上に、核兵器を搭載した人工衛星を乗せた。
イ J国は、自国の宇宙船が着陸した月面上のある場所の周辺を、自国の領土であると主張し、占拠した。
ウ J国の企業Kが製作しJ国内から打ち上げた人工衛星が、他の当事国の領域に落下して甚大な損害を与えたところ、その原因は企業Kにあったことが立証されたので、J国は自国に国際的な責任はないと主張して責任をとらなかった。
- ア
- イ
- ウ
- アとイ
- アとウ
- イとウ
- アとイとウ
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この過去問の解説 (3件)
01
アは条約違反です。
第4条に「大量破壊兵器を運ぶ物体を地球を回る軌道に乗せないこと」とあります。
イも違反です。
第2条に「いかなる手段によっても国家による取得の対象とはならない」とあります。
ウも違反です。
文が長くてまぎらわしいですが、第6条の「自国の活動について、それが政府機関によって行なわれるか非政府団体によって行なわれるかを問わず、国際的責任を有し」や第7条の「他の当事国またはその自然人もしくは法人に与える損害について国際的に責任を有する」を踏まえると、J国が責任をとらないのは違反といえます。
不適当です。
不適当です。
不適当です。
不適当です。
不適当です。
不適当です。
正答です。
選択肢すべてが正答にあてはまるというのはとまどうし、「ひっかけ問題」的です。
ただし、条約を冷静に読み進めれば知識なしでも正答にたどりつけるということで、得点源にしたい設問でもありました。
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02
宇宙条約に関する問題です。
問題文中の各条文に基づいて、各選択肢を検討します。
〇選択肢ア
宇宙条約第4条は核兵器を地球を回る軌道に乗せることを禁止しています。
よって、J国の行為は宇宙条約違反となります。
〇選択肢イ
宇宙条約第2条は、宇宙空間は国家による取得の対象とはならないと規定しています。
よって、J国の行為は宇宙条約違反となります。
〇選択肢ウ
宇宙条約第7条は、ある国が発射した物体が他国に損害を与えた場合、その国が国際的に責任を有すると規定しています。
よって、J国の行為は宇宙条約違反となります。
よって、正答は「アとイとウ」です。
誤りです。
正答「イ」と「ウ」が含まれていません。
誤りです。
正答「ア」と「ウ」が含まれていません。
誤りです。
正答「ア」と「イ」が含まれていません。
誤りです。
正答「ウ」が含まれていません。
誤りです。
正答「イ」が含まれていません
誤りです。
正答「ア」が含まれていません。
正しいです。
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03
文章を読んで答える問題です。
それぞれの選択肢の文章が条約違反にならないかどうかを判断しましょう。
【J国は、地球を回る軌道上に、核兵器を搭載した人工衛星を乗せた。】
→第4条に明らかに違反しています。
【J国は、自国の宇宙船が着陸した月面上のある場所の周辺を、自国の領土であると主張し、占拠した。】
→第2条に明らかに違反しています。
【J国の企業Kが製作しJ国内から打ち上げた人工衛星が、他の当事国の領域に落下して甚大な損害を与えたところ、その原因は企業Kにあったことが立証されたので、J国は自国に国際的な責任はないと主張して責任をとらなかった。】
→第6条と第7条から、明らかに違反しています。
よって、全ての選択肢が条約違反となります。
いかがでしょうか。今回の問題は、きちんと文章を読めば全て条約違反だと理解できるのではないでしょうか。
しっかりと得点しておきたいところだと思います。
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