大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問27 (<旧課程>現代社会(第4問) 問8)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問27(<旧課程>現代社会(第4問) 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

次の会話文Ⅱを読み、後の問いに答えよ。

会話文Ⅱ
クリタ:先生、姉へのインタビューを通じて、経営者として会社を成長させていく上では、出資者である株主との関係が重要だと気付きました。
先生:そうですね。所有と経営の分離がなされている会社には、次のような問題があることが経済学でも指摘されています。株主が経営者を選んだ後、経営者の行動を完全に監視しきれないため、経営者が企業の人事や利権を支配するといった自分自身の目標を優先するあまり会社の業績が低迷し、株主に不利益をもたらすという問題です。これは、株主と経営者c 双方の利害が一致するインセンティブの仕組みを導入することで解決を図ることができます。これに類似する事例は株主と経営者との関係に限った話ではありません。
クリタ:その他にも、会社には、d 提供する製品やサービスに関する責任や、e 労働者を雇用する上で果たすべき義務や責任があることを知りました。
先生:お姉さんのようにf 社会保障に関わる問題を独自の技術で解決しようと起業することはとても重要なことです。ただし、介護用ロボットの世界では、g 企業は激しい市場競争にさらされています。発表ではこの点についても触れるといいと思いますよ。

下線部gに関して、市場競争と企業に関する記述として最も適当なものを、次の回答選択肢のうちから一つ選べ。
  • 高い専門性や技術力を発揮して新しい市場の開拓に挑戦する企業を、コングロマリットという。
  • 製造業において、中小企業が大企業から製造部品の発注を継続的に受ける関係を、経済の二重構造という。
  • 証券取引所を通じて、不特定多数の者が当該会社の株式の売買を行うことのできる会社を、持株会社という。
  • 市場占有率を高める企業の戦略として、製品の品質やアフターサービスなどを競うことを、非価格競争という。

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この過去問の解説 (2件)

01

市場競争と企業に関連する用語について適当な記述を検討していきます。

選択肢1. 高い専門性や技術力を発揮して新しい市場の開拓に挑戦する企業を、コングロマリットという。

コングロマリットとは1つの産業部門だけでなく、

多くの部門に活動を広げている企業のことです。

よって不適です。

選択肢2. 製造業において、中小企業が大企業から製造部品の発注を継続的に受ける関係を、経済の二重構造という。

経済の二重構造とは大企業と中小企業の間にある労働条件などの格差のことです。

よって不適です。

選択肢3. 証券取引所を通じて、不特定多数の者が当該会社の株式の売買を行うことのできる会社を、持株会社という。

持株会社とは他の会社の株式を保有する会社のことです。

よって不適です。

選択肢4. 市場占有率を高める企業の戦略として、製品の品質やアフターサービスなどを競うことを、非価格競争という。

非価格競争とは売り上げのために価格以外の部分で競うことです。

よって適当です。

まとめ

企業の種類や特徴に関する用語と意味を覚えておきましょう。

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02

市場競争と企業に関する経済用語の知識を問われている問題です。

選択肢1. 高い専門性や技術力を発揮して新しい市場の開拓に挑戦する企業を、コングロマリットという。

不適当

ベンチャー企業についての説明です。

多業種間にまたがる巨大企業のことを、コングロマリットといいます。

選択肢2. 製造業において、中小企業が大企業から製造部品の発注を継続的に受ける関係を、経済の二重構造という。

不適当

下請け関係ついての説明です。

近代的大企業と前近代的零細企業が並存し、両者の間に資本集約度・生産性・賃金などに大きな格差があるような経済構造のことを、経済の二重構造といいます。

選択肢3. 証券取引所を通じて、不特定多数の者が当該会社の株式の売買を行うことのできる会社を、持株会社という。

不適当

上場会社についての説明です。

他の株式会社を支配する目的で、その会社の株式を保有する会社のことを持株会社といいます。

選択肢4. 市場占有率を高める企業の戦略として、製品の品質やアフターサービスなどを競うことを、非価格競争という。

適当

企業が価格以外の要素で競うことを、非価格競争といいます。

まとめ

市場と企業の種類や特徴について、理解を深めておきましょう。

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