大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問14 (<旧課程>現代社会(第3問) 問3)
問題文
場面Ⅰ
ハラさんの住む漁村周辺の海は、今では海水も澄み、海水浴や潮干狩りなどもできる。しかし、過去には、工場からの排水が原因で深刻なa 公害に見舞われ、海域一帯で漁ができなくなるほどb 海が汚染されていた時代があったことを、ハラさんはc 家族から聞いた。話では、漁師たちが粘り強い運動をしたこともあって、きれいな海を取り戻したとのことだった。
下線部cに関して、家族についての日本の最高裁判所の判断に関する記述として適当でないものを、次の回答選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問14(<旧課程>現代社会(第3問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
場面Ⅰ
ハラさんの住む漁村周辺の海は、今では海水も澄み、海水浴や潮干狩りなどもできる。しかし、過去には、工場からの排水が原因で深刻なa 公害に見舞われ、海域一帯で漁ができなくなるほどb 海が汚染されていた時代があったことを、ハラさんはc 家族から聞いた。話では、漁師たちが粘り強い運動をしたこともあって、きれいな海を取り戻したとのことだった。
下線部cに関して、家族についての日本の最高裁判所の判断に関する記述として適当でないものを、次の回答選択肢のうちから一つ選べ。
- 最高裁判所は、日本人の父と外国人の母との間に出生した子が出生後に認知される場合において、父母の婚姻の有無によって子の国籍の取得条件が変わる国籍法の規定は、憲法に違反するとしている。
- 最高裁判所は、女性のみに再婚を禁止する期間を定める民法の規定について、禁止期間のうち100日を超える部分についても、憲法に違反しないとしている。
- 最高裁判所は、夫婦同姓を定める民法の規定について、それが憲法に違反しないとしている。
- 最高裁判所は、嫡出でない子(婚外子)の法定相続分を嫡出子の2分の1とする民法の規定について、それが憲法に違反するとしている。
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この過去問の解説 (2件)
01
最高裁判所の違憲判決から不適な記述を検討します。
国籍法違憲訴訟で法の下の平等に反するとして違憲とされました。
よって適当です。
再婚禁止期間規定違憲判決で合理性が無く違憲とされました。
よって不適です。
夫婦同姓は合憲とされました。
よって適当です。
婚外子相続格差規定違憲判決で法の下の平等に反するとして違憲とされました。
よって適当です。
不適な記述を選ぶ問題です。
適当なものを選ばないよう気をつけましょう。
最高裁判所の主な違憲判決を覚えましょう。
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02
日本国憲法において、家族についての規定は第24条に定められています。
法の下の平等を定めた第14条も、家族に関する事項に影響を与えます。
適当
法の下の平等を定めた憲法14条1項に違反するとしました。
この判決を受けて改正された国籍法が、平成21年(2009年)より施行されました。
適当でない
禁止期間のうち100日を超える部分については、憲法14条1項,24条2項に違反するとしました(平成20年(2008年)当時)。
平成28年(2016年)、女性の再婚禁止期間が100日に短縮されました。
令和6年(2024年)、民法改正により女性の再婚禁止期間が廃止されました。
適当
憲法24条に違反しないとしました。
適当
法の下の平等を定めた憲法14条1項に違反するとしました。
この判決を受けて民法が改正され、婚外子の相続分を嫡出子と同等とする規定が平成25年(2013年)より施行されました。
最高裁判所の判例において、「何が争点なのか」「どう判断されたのか」を、条文番号をセットにして覚えておきましょう。
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