大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問40 (<旧課程>倫理(第2問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問40(<旧課程>倫理(第2問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

以下を読み、後の問いに答えよ。なお、会話と問いのC、D、先生は各々全て同じ人物である。

次の会話は、日本思想に関する倫理の授業後に、高校生CとDが交わしたものである。

C:a 理想という言葉について調べることになったんだけど、困ったなあ。そもそも理想って何だろう?
D:改めて聞かれると難しいよね。ある本で理想の意味を調べてみたら、「現実があるがままの姿を指すのに対して、人および物事のb あるべき姿を指し示す言葉」だと書いてあったよ。
C:ということは、c 仏教者や儒者など、日本の先人たちがあるべき姿をどのように考えてきたかを調べてみたらいいのかな?
D:そうだね、一緒に調べてみよう!

下線部bに関連して、次のア~ウは、役人のあるべき姿を示した「憲法十七条(十七条憲法)」の条文に書かれた言葉についての説明である。その正誤の組合せとして正しいものを、後のうちから一つ選べ。

ア  「和をもって貴しとなし」という言葉は、人々が出家して仏教の真理を体得することで、共同体の調和が実現されるという意味である。
イ  「篤く三宝を敬え」という言葉は、仏、法、僧の三つを尊重することが大切であるという意味である。
ウ  「ともにこれ凡夫のみ」という言葉は、誰もが欲望にとらわれた存在であるという意味であり、他人に意見を求めることの無意味さを説いている。
  • ア:正  イ:正  ウ:誤
  • ア:正  イ:誤  ウ:正
  • ア:正  イ:誤  ウ:誤
  • ア:誤  イ:正  ウ:正
  • ア:誤  イ:正  ウ:誤
  • ア:誤  イ:誤  ウ:正

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題では、「憲法十七条(十七条憲法)」の条文の内容を正確に理解しているかが問われています。

選択肢5. ア:誤  イ:正  ウ:誤

正しいです。

 

ア❌

和をもって貴しとなし」という言葉は、争いを避けて、協調を大事にすることを説いているものなので、「人々が出家して仏教の真理を体得する」という記述は不適切です。

 

イ⭕️

篤く三宝を敬え」と言われている「三宝」とは、「仏・法・僧」のことです。

 

ウ❌

「お互いに凡夫である」という意味で、自分自身が凡夫であり、みんな対等であることを自覚せよという内容の教訓です。

「他人に意見を求めることの無意味さを説いている」というわけではなく、特に、話し合いの場所において自分が絶対に正しいと思い込まず、自分を省みることが大切であると説いています。

 

よって、正しい組み合わせは、「ア:誤  イ:正  ウ:誤」です。

まとめ

憲法十七条(十七条憲法)の内容を押さえておきましょう。

・和をもって貴しとなし・・・争いを避けて、協調を重んじる

・篤く三宝を敬え・・・三宝とは、仏・法・僧のこと

・ともにこれ凡夫のみ・・・自分自身が凡夫であり、みんな対等であることを自覚せよ

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02

十七条の憲法の内容に関する問題です。

 

ア 誤りです。「和をもって貴しとなし」は論語の言葉です。十七条の憲法は人々が出家することを求めていません。

イ 正しいです。十七条の憲法は憲法を重んじています。

ウ 誤りです。他人に意見を求めることを否定していません。

 

よって、イが正しいです。

選択肢1. ア:正  イ:正  ウ:誤

誤りです。

選択肢2. ア:正  イ:誤  ウ:正

誤りです。

選択肢3. ア:正  イ:誤  ウ:誤

誤りです。

選択肢4. ア:誤  イ:正  ウ:正

誤りです。

選択肢5. ア:誤  イ:正  ウ:誤

正しいです。

選択肢6. ア:誤  イ:誤  ウ:正

誤りです。

まとめ

十七条の憲法の内容を詳しく知らなくても、条文の内容を吟味することで正誤の判定ができたかもしれません。

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