大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問30 (<旧課程>現代社会(第5問) 問5)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問30(<旧課程>現代社会(第5問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

モリさんとタニさんのクラスでは、現代社会の授業のなかで、持続可能な社会の形成について課題探究を進めている。次の場面を読み、後の問いに答えよ。

場面
モリさんとタニさんの報告に対し、クラスメイトから、「地域の持続可能性を高めるには、行政や企業とともに、その地域の人々の参画も必要です」、「人口減少に直面する地域では、その地域の外部との連携・協力も、持続可能性を高めるために有益です」という意見が寄せられた。授業終了後、二人は議論し、次の観点が重要だと考えた。

観点
それぞれの地域の人々が、その地域内の資源(ヒトやモノ、カネなど)と地域外の資源を組み合わせ、取組みの主体となること。

日本の地方圏において、身近な地域の持続可能性を高める上で、上の観点に直接基づくと考えられる取組みを、次のア~ウからすべて選んだとき、その組合せとして最も適当なものを、後のうちから一つ選べ。

ア  空き家の有効利用のため、ある地区の町内会のリーダーたちが、その所有者に物件の提供を呼び掛け、政府のモデル事業を活用してICT環境を整備し、テレワークが可能な人々に移住者として定着してもらえるようにする。
イ  多文化共生に取り組む地元NPOが、自治体の助成金を活用して、商店・病院が掲載された多言語マップの作成を県外のデザイナーに発注し、それを印刷、配布することで、外国人にも住みやすいまちづくりを行う。
ウ  経営不振に陥ったゴルフ場を閉鎖した外国企業が、この地域が太陽光発電に適した環境であることをいかして、ゴルフ場の跡地にソーラーパネルを設置し、そこで生産された電力を電力会社に買い取ってもらう。
  • アとイとウ
  • アとイ
  • アとウ
  • イとウ
  • 上の観点に直接基づくと考えられる取組みはない

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、地域の持続可能性を高めるための取り組みについて、

問題文中の観点「それぞれの地域の人々が、その地域内の資源(ヒトやモノ、カネなど)と地域外の資源を組み合わせ、取組みの主体となること」に沿っているかどうかを判断するものです。

選択肢2. アとイ

正しいです。

 

ア ⭕️
地域内の資源=空き家を活用し、地域外の移住者の定着を図る取り組みです。

観点に基づいており、適切です。

 

イ ⭕️

地域内の資源である地元NPOが自治体助成金を頼りに、地域外のデザイナーに発注することで、多言語マップを作っています。
よって、観点に合った取り組みといえます。

 

ウ ✖️

ゴルフ場を経営しているのは外国企業なので、地域の人々が取り組みの主体であるといえません。

よって、観点には沿っていません。

 

→したがって、正解は「アとイ」です。

まとめ

誰が主体となっているか、また資源が「地域内」と「地域外」のどちらであるかを正確に読み分けることが必要です。

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02

日本の地方の持続可能性を高めることに関する問題です。

主体が地域の人々であること、地域内の資源を利用していること、地域外の資源を利用していることの三つが揃っているかを確認します。

 

ア 適当です。地域の人々には町内会のリーダーたちが、地域内の資源には地域の物件が、地域外の資源には政府のモデル事業が当てはまります。

イ 適当です。地域の人々には地元NPOが、地域内の資源には自治体の助成金が、地域外の資源には県外のデザイナーが当てはまります。

ウ 不適当です。主体が外国企業であり、地域の人々が主体となっていません。

 

以上より、ア、イが正しいです。

選択肢1. アとイとウ

誤りです。

選択肢2. アとイ

正しいです。

選択肢3. アとウ

誤りです。

選択肢4. イとウ

誤りです。

選択肢5. ア

誤りです。

選択肢6. イ

誤りです。

選択肢7. ウ

誤りです。

選択肢8. 上の観点に直接基づくと考えられる取組みはない

誤りです。

まとめ

考えることが多い問題でした。選択肢をしっかりと読めば解けるので、落ち着いて取り組むと良いでしょう。

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