大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問21 (<旧課程>現代社会(第4問) 問2)
問題文
次の会話文Ⅰを読み、後の問いに答えよ。
会話文Ⅰ
クリタ:先生、今度のクラスでの発表ですが、「起業が成功するためには何が重要か?」というテーマでやろうと思います。介護用ロボットの会社を経営している姉に、起業当時のa 資金調達のことについて聞く予定です。調べるなかで個人企業と会社の違いに関心をもちました。
先生:起業資金の調達方法から考えると次のような違いになりますね。個人企業の企業財産は通常、( A )によって拠出されます。一方、会社、特に株式会社の場合、b 株主は( B )となるので、事業に自ら参画するつもりのない人も出資しやすくなります。また、会社は銀行からの借入れにおいても( C )名義で借りることができます。会社の方が他人からお金を集めやすいということは確かです。
クリタ:株式会社は事業に直接参画しない人の出資があらかじめ想定されているのですね。
下線部aに関して、次の文章はある会社の資金の調達状況をしたものである。後の貸借対照表のルールを参考にして、この会社の本年度末の財務状況を示す、本年度末の貸借対照表の各項目A~Cに入る数字の組合せとして最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
昨年度末の時点で、銀行からの借入れが300万円、純資産が200万円であった。本年度は、新たに株式を発行して400万円の増資を行い、製造機械を300万円で購入した。さらに、銀行から新たに200万円借入れして、150万円かけて工場内の作業スペースを増やした。最終的には30万円利益が出た。
貸借対照表のルール
1 貸借対照表は会社がもつ資産の調達に必要な資金をどのように調達しているのかを示す表である。それゆえ、資産の金額は負債と純資産の合計額と常に等しい。
2 会社が所有する現金や預金、製造設備などの評価額は資産に計上される。
3 会社が借り入れた金額は負債に計上される。
4 会社が株式を発行することによって入手した金額は純資産に計上される。
5 会社の期末の利益は純資産に計上される。
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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問21(<旧課程>現代社会(第4問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
次の会話文Ⅰを読み、後の問いに答えよ。
会話文Ⅰ
クリタ:先生、今度のクラスでの発表ですが、「起業が成功するためには何が重要か?」というテーマでやろうと思います。介護用ロボットの会社を経営している姉に、起業当時のa 資金調達のことについて聞く予定です。調べるなかで個人企業と会社の違いに関心をもちました。
先生:起業資金の調達方法から考えると次のような違いになりますね。個人企業の企業財産は通常、( A )によって拠出されます。一方、会社、特に株式会社の場合、b 株主は( B )となるので、事業に自ら参画するつもりのない人も出資しやすくなります。また、会社は銀行からの借入れにおいても( C )名義で借りることができます。会社の方が他人からお金を集めやすいということは確かです。
クリタ:株式会社は事業に直接参画しない人の出資があらかじめ想定されているのですね。
下線部aに関して、次の文章はある会社の資金の調達状況をしたものである。後の貸借対照表のルールを参考にして、この会社の本年度末の財務状況を示す、本年度末の貸借対照表の各項目A~Cに入る数字の組合せとして最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
昨年度末の時点で、銀行からの借入れが300万円、純資産が200万円であった。本年度は、新たに株式を発行して400万円の増資を行い、製造機械を300万円で購入した。さらに、銀行から新たに200万円借入れして、150万円かけて工場内の作業スペースを増やした。最終的には30万円利益が出た。
貸借対照表のルール
1 貸借対照表は会社がもつ資産の調達に必要な資金をどのように調達しているのかを示す表である。それゆえ、資産の金額は負債と純資産の合計額と常に等しい。
2 会社が所有する現金や預金、製造設備などの評価額は資産に計上される。
3 会社が借り入れた金額は負債に計上される。
4 会社が株式を発行することによって入手した金額は純資産に計上される。
5 会社の期末の利益は純資産に計上される。
- A:1130 B:500 C:630
- A:1280 B:500 C:780
- A:1280 B:650 C:630
- A:1430 B:650 C:780
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この過去問の解説 (2件)
01
貸借対照表のルールに従って資産500万円・負債300万円・純資産200万円に計上していきます。
まず「新たに株式を発行して400万円の増資を行い」とあるので、
ルールの2と4から資産と純資産に+400万円します。
次に「製造機械を300万円で購入した」とありますが、
同時に現金も300万円減っているのでルールの2から資産は増減なしです。
次に「銀行から新たに200万円借入れして」とあるので、
ルールの2と3から資産と負債に+200万円します。
次に「150万円かけて工場内の作業スペースを増やした」とありますが、
同時に現金も150万円減っているのでルールの2から資産は増減なしです。
最後に「最終的には30万円利益が出た」とあるので、
ルールの2と5から資産と純資産に+30万円します。
以上をまとめると、
資産に+630万円、
負債に+200万円、
純資産に+430万円になります。
よって資産1130万円・負債500万円・純資産630万円になります。
適当です。
AとCが不適です。
AとBが不適です。
全て不適です。
貸借対照表のルールに従って文章の順番に一つ一つ考えましょう。
会社の実際の資金の増減を想像しながら計上していきましょう。
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02
企業の成長バランスが最も取れている貸借対照表を読み取る問題です。
最も適当
資産(1130)=負債(500)+純資産(630)を満たしています。
他の選択肢と比べて、負債と純資産がバランスよく増加しています。
最も適当とはいえない
資産(1280)=負債(500)+純資産(780)を満たしています。
負債の増加(+200)に比べて、純資産が大幅に増加(+580)している点がやや不自然です。
最も適当とはいえない
資産(1280)=負債(650)+純資産(630)を満たしています。
自己資本比率(約49.2%)=純資産(630)÷資産(1280)×100
他の選択肢と比べると自己資本比率が低く、財務的に不安定です。
最も適当とはいえない
資産(1430)=負債(650)+純資産(780)を満たしています。
他の選択肢と比べて、資産が1年で3倍近くに増加(500→1430)している点が不自然です。
貸借対照表から読み取れること、企業財務の健全性のチェックの仕方について理解しておきましょう。
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