大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和5年度(2023年度)本試験
問11 (<旧課程>現代社会(第2問) 問4)
問題文
場面Ⅰ
ヤマダ:面白かったね。私たちと同世代のa青年が、年齢も職業も異なるタイプの役を上手に演じていてすごかった。
サトウ:本当だね。近くの市でこんなに素敵な演劇を見ることができて良かったよ。
ヤマダ:サトウさんと演劇を何度か見に行くうちに、人のbパーソナリティに興味をもつようになって、大学に入ったら心理学の勉強をしたいと思っているんだ。帰ったらパーソナリティについて調べてみるよ。
サトウ:そうなんだ。私は、地域の課題解決に関わる仕事に就きたいから、劇団の主宰者の方の話は勉強になった。インタビュー資料があるみたいだから調べてみる。
場面Ⅱ
サトウさんは、学校から帰宅後、次の劇団の主宰者のインタビュー資料を検索して読んだ。
劇団の主宰者のインタビュー資料
……私たちは今から10年前に、廃校になった自分たちの母校を利用して、演劇をしながら地域活性化を目指すNPOを立ち上げました。最近は、空き家問題の解決といった公共性の高い課題を収益が得られる事業にすることで解決を目指すNPOなども出てきていて、( A )と呼ばれていますよね。その他に、一般の企業でも、法令遵守に加えて、環境保全活動の支援のように様々なステークホルダーに貢献することが( B )の一環で行われるようになっていますよね。
……昔もそうだけれども、c雇用の状況ってその時々の社会や経済の状況によって変化しますよね。今の時代はd地域や社会に貢献することができて生きがいを感じる働き方を求める人たちって結構いると思うのです。……
e政府の予算や財源も限られているから、助成金や補助金になるべく依存しないで私たちのような活動を長く続けていける社会環境がもっと整ってくればいいですね。
下線部cに関して、次のグラフは1963年以降の日本の有効求人倍率の推移を表したものである。後のA~Dはグラフのア~エのいずれかの時期を説明したものである。グラフのア~エの時期に関する説明A~Dの組合せとして最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
A 原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に生じ、マイナス成長となった。
B 構造改革特区の設置による規制緩和や金融の自由化をさらに進めていくことで、企業活動の活性化が図られた。
C 企業の積極的な設備投資や消費革命による国内消費市場の拡大などによって、高い経済成長が達成された。
D 原油価格の高騰を機に、製造業を中心として重厚長大型産業から軽薄短小型産業への移行が加速した。
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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和5年度(2023年度)本試験 問11(<旧課程>現代社会(第2問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
場面Ⅰ
ヤマダ:面白かったね。私たちと同世代のa青年が、年齢も職業も異なるタイプの役を上手に演じていてすごかった。
サトウ:本当だね。近くの市でこんなに素敵な演劇を見ることができて良かったよ。
ヤマダ:サトウさんと演劇を何度か見に行くうちに、人のbパーソナリティに興味をもつようになって、大学に入ったら心理学の勉強をしたいと思っているんだ。帰ったらパーソナリティについて調べてみるよ。
サトウ:そうなんだ。私は、地域の課題解決に関わる仕事に就きたいから、劇団の主宰者の方の話は勉強になった。インタビュー資料があるみたいだから調べてみる。
場面Ⅱ
サトウさんは、学校から帰宅後、次の劇団の主宰者のインタビュー資料を検索して読んだ。
劇団の主宰者のインタビュー資料
……私たちは今から10年前に、廃校になった自分たちの母校を利用して、演劇をしながら地域活性化を目指すNPOを立ち上げました。最近は、空き家問題の解決といった公共性の高い課題を収益が得られる事業にすることで解決を目指すNPOなども出てきていて、( A )と呼ばれていますよね。その他に、一般の企業でも、法令遵守に加えて、環境保全活動の支援のように様々なステークホルダーに貢献することが( B )の一環で行われるようになっていますよね。
……昔もそうだけれども、c雇用の状況ってその時々の社会や経済の状況によって変化しますよね。今の時代はd地域や社会に貢献することができて生きがいを感じる働き方を求める人たちって結構いると思うのです。……
e政府の予算や財源も限られているから、助成金や補助金になるべく依存しないで私たちのような活動を長く続けていける社会環境がもっと整ってくればいいですね。
下線部cに関して、次のグラフは1963年以降の日本の有効求人倍率の推移を表したものである。後のA~Dはグラフのア~エのいずれかの時期を説明したものである。グラフのア~エの時期に関する説明A~Dの組合せとして最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
A 原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に生じ、マイナス成長となった。
B 構造改革特区の設置による規制緩和や金融の自由化をさらに進めていくことで、企業活動の活性化が図られた。
C 企業の積極的な設備投資や消費革命による国内消費市場の拡大などによって、高い経済成長が達成された。
D 原油価格の高騰を機に、製造業を中心として重厚長大型産業から軽薄短小型産業への移行が加速した。
- ア ― A イ ― B ウ ― C エ ― D
- ア ― A イ ― C ウ ― B エ ― D
- ア ― B イ ― A ウ ― D エ ― C
- ア ― B イ ― D ウ ― C エ ― A
- ア ― C イ ― A ウ ― D エ ― B
- ア ― C イ ― D ウ ― A エ ― B
- ア ― D イ ― A ウ ― B エ ― C
- ア ― D イ ― B ウ ― A エ ― C
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この過去問の解説 (3件)
01
日本の戦後経済史に関する知識問題です。
ア:C
いざなぎ景気と呼ばれる高度経済成長期末期には日本経済が大きく成長し、
資本主義国の中でGNP世界第二位になるなど躍進しました。
また、企業の積極的な設備投資と効率化により企業集団が形成されたり、
消費革命により大量消費社会が生まれ、3Cが普及したりしました。
イ:A
1973年より石油危機が発生すると、重化学工業中心だった日本も経済成長は止まり、
戦後初のマイナス成長となりました。
ウ:D
石油危機以後、不況に陥った日本は産業構造の転換を図り、重厚長大な産業から軽薄短小なハイテク産業へと移行し、石油に大きく頼らない産業へシフトしました。
また、企業は効率化を進め、リストラを行うなど減量経営を進めました。
その結果、日本はいち早く不況から脱却し、輸出を中心とした新たな展開を迎えました。
エ:B
「聖域なき構造改革」を掲げて当選した小泉内閣は様々な構造改革を実施しました。
その中で、地域の実情に合わせた活動を可能にする構造改革特区などの規制緩和や様々な民営化、金融改革などを行いました。
解答は
ア ― C イ ― A ウ ― D エ ― B
となります。
歴史は流れだけでなく転換点が大切です。
そこを意識するだけで全体の見方が大きく変わってきます。
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02
高度経済成長期から石油危機、その後の低成長については流れを理解し、このような聞かれ方でも対応できるようにしていきましょう。
A ×
1950年中ごろから1970年初期の第一次石油危機が発生するの期間を高度経済成長期と言い、文字通り高い経済成長率を記録し続けた期間になります。
B ×
1973年に第一次石油危機で原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に発生し、ここで高度経済成長期は一旦終わりを迎え、その後は緩やかな成長期を迎えていきます。
C ×
第一次石油危機は、日本の高度経済成長期を終わらせた一因と言えます。
D ×
構造改革特区は2002年の小泉内閣において打ち出され、地域の自発性を尊重し、規制緩和のスローガンの下に経済成長を目指す趣旨で制度として開始されたものになります。
A ×
1950年中ごろから1970年初期の第一次石油危機が発生するの期間を高度経済成長期と言い、文字通り高い経済成長率を記録し続けた期間になります。
C ×
1973年に第一次石油危機で原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に発生し、ここで高度経済成長期は一旦終わりを迎え、その後は緩やかな成長期を迎えていきます。
B ×
第一次石油危機は、日本の高度経済成長期を終わらせた一因と言えます。
D ×
構造改革特区は2002年の小泉内閣において打ち出され、地域の自発性を尊重し、規制緩和のスローガンの下に経済成長を目指す趣旨で制度として開始されたものになります。
B ×
1950年中ごろから1970年初期の第一次石油危機が発生するの期間を高度経済成長期と言い、文字通り高い経済成長率を記録し続けた期間になります。
A ○
1973年に第一次石油危機で原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に発生し、ここで高度経済成長期は一旦終わりを迎え、その後は緩やかな成長期を迎えていきます。
D ○
第一次石油危機は、日本の高度経済成長期を終わらせた一因と言えます。
C ×
構造改革特区は2002年の小泉内閣において打ち出され、地域の自発性を尊重し、規制緩和のスローガンの下に経済成長を目指す趣旨で制度として開始されたものになります。
B ×
1950年中ごろから1970年初期の第一次石油危機が発生するの期間を高度経済成長期と言い、文字通り高い経済成長率を記録し続けた期間になります。
D ×
1973年に第一次石油危機で原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に発生し、ここで高度経済成長期は一旦終わりを迎え、その後は緩やかな成長期を迎えていきます。
C ×
第一次石油危機は、日本の高度経済成長期を終わらせた一因と言えます。
A ×
構造改革特区は2002年の小泉内閣において打ち出され、地域の自発性を尊重し、規制緩和のスローガンの下に経済成長を目指す趣旨で制度として開始されたものになります。
C ○
1950年中ごろから1970年初期の第一次石油危機が発生するの期間を高度経済成長期と言い、文字通り高い経済成長率を記録し続けた期間になります。
A ○
1973年に第一次石油危機で原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に発生し、ここで高度経済成長期は一旦終わりを迎え、その後は緩やかな成長期を迎えていきます。
D ○
第一次石油危機は、日本の高度経済成長期を終わらせた一因と言えます。
B ○
構造改革特区は2002年の小泉内閣において打ち出され、地域の自発性を尊重し、規制緩和のスローガンの下に経済成長を目指す趣旨で制度として開始されたものになります。
C ○
1950年中ごろから1970年初期の第一次石油危機が発生するの期間を高度経済成長期と言い、文字通り高い経済成長率を記録し続けた期間になります。
D ×
1973年に第一次石油危機で原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に発生し、ここで高度経済成長期は一旦終わりを迎え、その後は緩やかな成長期を迎えていきます。
A ×
第一次石油危機は、日本の高度経済成長期を終わらせた一因と言えます。
B ○
構造改革特区は2002年の小泉内閣において打ち出され、地域の自発性を尊重し、規制緩和のスローガンの下に経済成長を目指す趣旨で制度として開始されたものになります。
D ×
1950年中ごろから1970年初期の第一次石油危機が発生するの期間を高度経済成長期と言い、文字通り高い経済成長率を記録し続けた期間になります。
A ○
1973年に第一次石油危機で原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に発生し、ここで高度経済成長期は一旦終わりを迎え、その後は緩やかな成長期を迎えていきます。
B ×
第一次石油危機は、日本の高度経済成長期を終わらせた一因と言えます。
C ×
構造改革特区は2002年の小泉内閣において打ち出され、地域の自発性を尊重し、規制緩和のスローガンの下に経済成長を目指す趣旨で制度として開始されたものになります。
D ×
1950年中ごろから1970年初期の第一次石油危機が発生するの期間を高度経済成長期と言い、文字通り高い経済成長率を記録し続けた期間になります。
B ×
1973年に第一次石油危機で原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に発生し、ここで高度経済成長期は一旦終わりを迎え、その後は緩やかな成長期を迎えていきます。
A ×
第一次石油危機は、日本の高度経済成長期を終わらせた一因と言えます。
C ×
構造改革特区は2002年の小泉内閣において打ち出され、地域の自発性を尊重し、規制緩和のスローガンの下に経済成長を目指す趣旨で制度として開始されたものになります。
近現代史は流れを押さえておくとそこまで難しくないです。
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03
この問題では高度経済成長期や第一次石油危機による産業構造の変化の流れなどについて押えておく必要があります。
1950年中ごろから1970年初期の第一次石油危機が発生するまで日本は高い経済成長を達成し、国内総生産が大幅に増加しました。
1973年に第一次石油危機で原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に発生し、マイナス成長となりました。
第一次石油危機の影響により、重化学工業等の産業を中心とする重厚長大型産業から家電製品やソフトウェアの産業を中心とする軽薄短小型産業へ移行されていきました。
構造改革特区は2002年に打ち出され、地域の自発性を尊重し、国全体の経済を活性化することを目的に設置されました。
不適切
A ×
B ×
C ×
D ×
不適切
A ×
C ×
B ×
D ×
不適切
B ×
A 〇
D ×
C ×
不適切
B ×
D ×
C ×
A ×
適切
C 〇
1950年中ごろから1970年初期の第一次石油危機が発生するまで日本は高い経済成長を達成し、国内総生産が大幅に増加しました。
A 〇
1973年に第一次石油危機で原油価格の高騰により急激なインフレーションと不況が同時に発生し、マイナス成長となりました。
D 〇
第一次石油危機の影響により、重化学工業等の産業を中心とする重厚長大型産業から家電製品やソフトウェアの産業を中心とする軽薄短小型産業へ移行されていきました。
B 〇
構造改革特区は2002年に打ち出され、地域の自発性を尊重し、国全体の経済を活性化することを目的に設置されました。
不適切
C 〇
D ×
A ×
B 〇
不適切
D ×
A 〇
B ×
C ×
不適切
D ×
B ×
A ×
C ×
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