大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和5年度(2023年度)本試験
問3 (<旧課程>現代社会(第1問) 問3)
問題文
買物を終えたマツキさんは、欧州連合(EU)では多くの加盟国が共通通貨ユーロを導入していることを思い出した。EUをめぐる地域経済統合に関する記述として最も適当なものを、次の回答選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和5年度(2023年度)本試験 問3(<旧課程>現代社会(第1問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
買物を終えたマツキさんは、欧州連合(EU)では多くの加盟国が共通通貨ユーロを導入していることを思い出した。EUをめぐる地域経済統合に関する記述として最も適当なものを、次の回答選択肢のうちから一つ選べ。
- 欧州共同体(EC)をEUに発展させることを定めた条約は、マーストリヒト条約である。
- ギリシャにおける財政破綻と国債の暴落をきっかけとして、ユーロ高が進んだ。
- EU諸国においては、欧州中央銀行によって統一的な財政政策が実施されている。
- 第二次世界大戦後の欧州統合の起点として最初に発足したのは、欧州経済共同体(EEC)である。
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この過去問の解説 (3件)
01
EUなどに関する知識問題です。
正文です。
マーストリヒト条約(1992年)が最も重要ですが、ローマ条約(1957年)、アムステルダム条約(1997年)、リスボン条約(2007年)など、欧州連合関連で覚えたい条約は多く存在します。
ローマ条約は他の選択肢にあるEECを設立した条約です。
不適です。全く逆の文章になっています。
財政破綻により通貨ユーロの価値は大幅に下落しました。
これをユーロ危機と呼ぶ場合があります。
また、国債の価値も大暴落し、他の財政危機を抱える国々の国債まで暴落しました。
こうした事態はEU全体に対する不信感を呼び、また、EUの財政規律は問題視されるようになりました。
ギリシャはほぼデフォルト状態になった国として有名ですので一般常識として知っておきましょう。
不適です。
欧州中央銀行(ECB)はユーロに対する統一的な財政政策や働きかけを行っています。
しかし、各国の財政状況は国によって大きく異なり、個別具体的な対応までECBが行っているわけではありません。
不適です。
「第二次世界大戦後の欧州統合の起点として最初に発足した」のはECSCです。
そこからEEC、EC、EUへと発展・変化してきました。
追試問題なのもあり、やや発展的な知識になっていますが、
それでも十分覚えておくべき内容ばかりです。
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02
基本的な知識を押さえることも勿論大事なのですが、通貨安・通貨高の判断など、常識で判断できる部分もあるため、これも全ての選択肢について正しい、正しくないの判断を行えるようにしていきましょう。
選択肢の通りです。1993年マーストリヒト条約の中でECをEUに発展させることが定められました。
財政破綻時には通貨の価値が暴落するので、むしろ通貨安になります。
国によって財政事情は異なるので、統一的な財政政策が取られるはずがありません。
共通通貨を導入して経済取引を円滑にしましょうということをしているだけです。
第二次世界大戦後の欧州統合の起点となったのは、1952年に発足したECSCです。よって不適切。
EU、ECに関しては重要な条約を押さえておきましょう。年号も含め細かいところまで聞かれやすいです。
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03
この問題ではEUの発足に関した知識やEUの政策についての基本的知識を押さえる必要があります。
適切
マーストリヒト条約は1992年に締結されて、翌1993年に発行されました。この条約により、欧州共同体(EC)が欧州連合に発展しました。
不適切
ギリシャにおける財政破綻と国債の暴落をきっかけとして、ユーロ安が進みました。
不適切
EU諸国では、共通通貨であるユーロが導入され統一的な金融政策が実施されているが、財政政策は統一されていません。
不適切
第二次世界大戦後の欧州統合の起点となったのは、1952年に発足したECSC(ヨーロッパ石炭鉄鋼共同体)になります。そして、1958年にEEC(欧州経済共同体)が発足しました。
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