共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問19 (<旧課程>現代社会(第3問) 問4)
問題文
先生は「農業というと、1980年代の日米貿易摩擦で牛肉とオレンジの貿易自由化が求められたのを思い出すね。背景には日米の経常収支の不均衡が問題視されていたことがあったんだよ」と教えてくれた。
日本の経常収支にプラスとして計上される日本企業の行動として最も適当なものを、回答選択肢のうちから一つ選べ。ただし、企業の行動以外の諸要因は一定とする。
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問題
共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問19(<旧課程>現代社会(第3問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
先生は「農業というと、1980年代の日米貿易摩擦で牛肉とオレンジの貿易自由化が求められたのを思い出すね。背景には日米の経常収支の不均衡が問題視されていたことがあったんだよ」と教えてくれた。
日本の経常収支にプラスとして計上される日本企業の行動として最も適当なものを、回答選択肢のうちから一つ選べ。ただし、企業の行動以外の諸要因は一定とする。
- 日本国内での商品の売行きが悪くなってきたので、海外からの商品の輸入を減少させた。
- 外国の企業が積極的に新技術の開発に取り組めるように、巨額の特許料収入の源泉であった新技術関連特許をすべて無料で開放した。
- 業績が改善したので、多数の外国人株主を含む株主全体に対して、一株当たりの配当金を大幅に増やした。
- 事業展開先の開発途上国が巨大地震に見舞われたため、復興支援のために無償の資金供与を行った。
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この過去問の解説 (3件)
01
経常収支は外国とのモノ・サービスの取引、投資収益の合計した収支(プラス・マイナス)を指します。
主に以下の4つから構成されます。
(1)貿易収支
輸出額ー輸入額で表されます。
例.自動車を輸出して得たお金から原油を輸入して支払ったお金を差し引いた値
(2)サービス収支
サービスの輸出入による収支です。
例.外国人観光客が日本で使ったお金がプラス、日本人が海外旅行で使ったお金がマイナスです。
(3)第一次所得収支
海外への投資や雇用による所得です。
例.海外子会社からの利子や配当金
(4)第二次所得収支
見返りをを伴わないお金のやりとりを指します。
例.国際機関への拠出金、海外援助
正答です。
貿易収支に関する説明です。
「海外からの商品の輸入を減少」ということは、「輸入によって支払うお金」=「マイナスに働く要因」が減るわけですから、収支はプラス方向に働くと考えられますね。
不適当です。
特許料収入は海外から入ってくるお金なのですから、それを無料にしてしまったら、収支としてはプラス幅が減ることになります。
不適当です。
「外国人株主を含む株主全体」に配当金を増やしたら、海外へ流れるお金も増えるわけですから、日本人投資家にも配当金が増えるとしても、必ずしも収支としてはプラスに働くとは限りません。
不適当です。
第二次所得収支(見返りを伴わないお金のやりとり)の話ですね。
海外のためにお金を使っているので、収支としてはマイナスに働く行為といえます。
経常収支が正しく理解できていれば難しくはなかったのではないでしょうか。
経常収支をめぐる設問は今回のような正誤判断のほか、表の読み取り、ちょっとした計算問題など出題形式が多岐にわたるので、しっかり理解しておくようにしましょう。
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02
経常収支とは、海外との取引によるお金の出入り
(貿易収支+サービス収支+第一次所得収支+第二次所得収支)のことです。
貿易収支とは、財貨(物)の輸出入の収支のことです。
サービス収支とは、
運賃、旅行、保険料、情報、特許等使用料などサービスの収支のことです。
第一次所得収支とは、雇用者報酬、配当、利子などの収支のことです。
第二次所得収支とは、無償資金協力、寄付、贈与など、
対価を伴わない資産の提供の収支のことです。
適当です。
「貿易収支=輸出額-輸入額」であり、
輸入を減少させることは貿易収支の改善に繋がります。
日本の経常収支にプラスとして計上される日本企業の行動として最も適当です。
不適当です。
本来得られるはずの特許料収入を放棄するので、サービス収支が減少します。
日本の経常収支にマイナスとして計上されます。
不適当です。
多数の外国人株主への配当が増加すると、第一次所得収支が減少します。
日本の経常収支にマイナスとして計上されます。
不適当です。
開発途上国への無償の資金供与をすると、第二次所得収支が減少します。
日本の経常収支にマイナスとして計上されます。
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03
この問題では、以下のキーワードを押さえておく必要があります。
経常収支とは、貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の合計を表し、つまり海外との経済取引収支の合計になります。
適切
海外からの商品の輸入を減少させることで、経常収支がプラスに働くため、適切になります。
不適切
特許使用料は経常収支の貿易サービス収支のなかのサービス収支に分類され、特許料を無料で開放することは経常収支をプラスに計上することには繋がらないため不適切になります。
不適切
配当金は経常収支の第一次所得収支に分類されますが、企業が多数の外国人株主を含む株主全体に対して、一株当たりの配当金を大幅に増やすこと自体は、日本の経常収支をプラスに計上することに働かないため不適切になります。
不適切
起業の無償の資金提供という行動自体は、日本の経常収支をプラスとして計上されないため、不適切になります。
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